東電社員は早い時点で制御不能を悟り退避を申し出たが、政府のメンツの為にこれを却下、そして下請け作業者を危険に晒している状態と考えても良いと思う。
昨夜あげた図をもう一度示そう。


この図における被爆量は、災害から二週間の間、一歳児が野外にいた場合の推定被爆量だ。
屋内にいたばあいはこの1/4~1/10程度という。
5番の線で示された、未だ人が住む100msvエリアで屋内退避していた場合、1/4として二週間で25msvを被爆した事になる。このまま居続ければ1ヶ月あたり50msvだ。半年住めば300msv、一年で600msvにもなる。
念のため言うがこれはマイクロシーベルトではない。ミリシーベルトだ。(1000μsv=1msv)
これがどういった意味を持つかは、以下の表に照らし合わせて欲しい。
妊婦が出産までに許された被爆許容量は、たったの1msvなのだ。
妊婦、乳幼児をこの期に及んで逃がさない事は、殺人に等しい事がわかるだろう。
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1msv
一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度 放射線業務につく人(放射線業務従事者)(妊娠中の女子に限る)が妊娠を知ったときから出産までにさらされてよい放射線の限度。
2 msv
放射線業務従事者(妊娠中の女子に限る)が妊娠を知ったときから出産までにさらされてよい腹部表面の放射線の限度。
2.4msv
一年間に自然環境から人が受ける放射線の世界平均。
5msv
放射線業務従事者(妊娠可能な女子に限る)が法定の3か月間にさらされてよい放射線の限度。
50msv
放射線業務従事者(妊娠可能な女子を除く)が1年間にさらされてよい放射線の限度。
100 msv
放射線業務従事者(妊娠可能な女子を除く)が法定の5年間にさらされてよい放射線の限度。
放射線業務従事者(妊娠可能な女子を除く)が1回の緊急作業でさらされてよい放射線の限度。妊娠可能な女子には緊急作業が認められていない。
250 msv
白血球の減少。(一度にまとめて受けた場合、以下同じ)
500 msv
リンパ球の減少。
1,000 msv
急性放射線障害。悪心(吐き気)、嘔吐など。水晶体混濁。
2,000msv
出血、脱毛など。5%の人が死亡する。
3,000 - 5,000msv
50%の人が死亡する。(人体局所の被曝については3,000 : 脱毛、4,000 : 永久不妊、5,000 : 白内障、皮膚の紅斑)
7,000 - 10,000 msv
99%の人が死亡する。
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モニタリングポストが示す測定放射線量は一時間当たりの線量で、マイクロシーベルトで示される事が多い(1000μsv=1msv)。
一日あたり24時間、一ヶ月当たり744時間、一年で8760時間。
累積してどのくらい被爆するかを計算してください。
「ただちに健康被害が起こらない」という言葉に隠された意味を理解して下さい。