大衆演劇梅南座·劇団春陽座11/23芝居雑感 | BOOのなみはや国風土記

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 お芝居は刺青奇偶。


 博打打ちの半太郎は生まれ故郷の深川を見ていると、熊介が因縁をつけてきた。いなして熊介は海に落ちる。帰ろうとしたところ、ドブンと音が。女の身投げだ。半太郎は飛び込んで女を助けた。どうせ体が目当てなんだろと酌婦お仲は毒づくが、半太郎は見損なうないと、紙入れ渡して、てめぇの見た男だけで判断するんじゃねぇとその場を立ち去る。今まで見たことのない男に、お仲は惚れてしまった。


 数年後、二人は夫婦になっていたがお仲は労咳にかかり、今日か明日かの命。お仲は半太郎の腕にサイコロの入墨を彫る。あたしが死んでも博打はしないでね。二度としねぇと誓う半太郎。しかし、死にかけの女房を置いて出ていく。


 鮫の政五郎の賭場で賭場荒らし。バレて半殺し。政五郎になんで賭場荒らしをしたんだととわれ、博打で貧乏な家。死んでいく女房に家財道具一式ある部屋で死なしてやりたい。それを聞いた政五郎は、命のやり取りの博打をする。


 長谷川伸原作の歌舞伎の芝居。この芝居は女性に人気のある芝居やが、最近はやる劇団が減ってる。お仲役は実力の有る女性がやるんやが、最近は減ってるか。そう言えば九州の劇団でやってるところあまり無いか。関西に拠点を移した元九州の劇団はやってる。半太郎の家に熊介が殴り込んでくる幕はカット。それでも80分超える芝居。細かい芝居が光る。お仲役のかなが、粉薬をお湯で溶いて飲むんやが、残った薬を指で擦り取って舐めてた。台詞が相手に移り、注目されてへんのにや。あれは見事やった。愁嘆場、お仲の声が聴こえ、打ち消す半太郎にムービングのピンスポ。最後はお仲の名を叫ぶ。お仲が死んだことの暗示。ムービングで浮き立たせたのは良かったが、叫んで終わるのは若干ベタな演出かな。


ほんじゃ