鹿島順一劇団の中で一番の芝居を決めるのは難しい。それほど名作ばかり。その中で1番いいという芝居を選ぶと・・・。他所の劇団で見たことが無いというのを入れると明治六年になる。
簡単な粗筋はこうだ。未だに武士の格好をしている若者。親を戦争で失い金貸しとなった男。それに芸者を絡めた話になっている。芸者と若者は恋仲だが、金貸しが横恋慕。自分の女にしようと手籠めに仕掛けるが、実は生き別れた妹と知り、若者との仲を取り持とうとする。ところが逆上した若者に妹ともども殺され、若者も自害するというとんでもない話。こんな悲劇はない。生き残る登場人物が、直接話の関係のないものだけ。芸者の置屋主人も若者に殺される。これは今まで見た芝居でもトップクラスの悲劇さやろう。救いようのない話や。この芝居は鹿島順一劇団でしか、見たことは無い。劇団松丸家でもない。レアさから言えば、一番に押すしかない。
本当の事言えば悲恋流れ星を押したいところやが、他所でもやっている。吉五郎懺悔も三河家系の劇団ならやってる。マリア観音も然り。大江戸裏噺三人芝居は劇団松丸家でやっている。黒髪道中は中山七里の改作。矢作の鎌腹は、最近はあまりどこもやってないな。これは関西系の芝居。人生花舞台は初代鹿島順一作みたいやが、当然松丸家でもやってる。こう考えて行くと明治六年になる。
どこか別の劇団で見たという人はご一報を願います。
ほんじゃ