彼と私のお仕事。 | 車椅子のきみと、てくてく、わくわく。




https://ameblo.jp/handrlove/entry-12405080928.html

ひとつ前の続き。




今の仕事に出会ったのはある人のおかげ。

それはひとつ前の職場で訪問介護をしていたときのこと。

資格を取り立てで、新しい現場には必ず先輩と同行して研修をしながら行ける現場を増やしていたのですが、

そのときに一緒に同行していたあるひとりの先輩が


「ひとみちゃんの介護をみていて、そして話を聞いていて、もっと向いている仕事があると思うんだけど。私が今もう1箇所働いているところ。ちょうど募集もしているし、来てみない?」


と声をかけてくれたのです。



それで私はぜひぜひ、ということで現在働いている職場を訪れ、話を聞いて

めっちゃすごい!こんなところがあるの?!

と感動して、すぐにそこでお仕事させていただくことを決めました。




私と彼は同じ団体でお仕事をしていて、支部は違いますが、彼は代表を、私は健常者スタッフをしています。


私たちのお仕事は、どんな重度の障害があっても施設や病院ではなく、地域で当たり前に暮らすことができるんだよということを伝えていくこと、そして地域で暮らすことを望む人がそれを実現できるようにサポートしていくこと、それが当たり前の社会になるように日々活動しています。




地域で当たり前に暮らすって?



起きたい時間に起きること。


寝たい時間に寝ること。


食べたいときに食べること。


食べたいものを食べること。


行きたいところに行けること。


行きたいときに行けること。


行きたい手段で行けること。


着たい洋服を着ること。


毎日お風呂に入ること。


etc...


そんな、普段私たちがごくごく当たり前にしている生活をすることです。



施設や、病院にいるとその生活は管理され、その当たり前のことができないのです。。




私の彼もまた、24時間介助者をつかいながら、地域でひとり暮らしをしています。


そして地域にひとりでも当たり前に暮らせる障害者が増えるように、まだ施設や病院、実家にいる人たちの相談にのったり、介助者をつかった生活の仕方や、実際に生活が始まったあとのフォロー、そしてもっと自分たちの運動を広く知ってもらえるような活動をしています。


障害当事者だからできること、健常者だからできることを、互いに手を取り合って、進めています。



私も、毎日、毎日介助をしながら、そして日々の中で色々なことを教えてもらい、時には県外に出て研修で制度のことを勉強したりしていく中で、

昔あった不安が嘘のように消えていっています。


どんな障害があっても地域で自分らしく暮らしている人たちを毎日目の当たりにしているからです。


ときどき、羨ましくなるくらい。笑

もちろん、その生活を続けていくために、絶え間ない努力をしていることも本当のことですが。




障害があっても生きやすい社会になっていくこと。


それは、《今は》障害がない私たちにとっても生きやすい社会であり、希望を抱きながら、安心して毎日を生きていける社会へとつながっているなと思うからです。


私も、私自身が、そして家族がきっとどんな体になったとしても、自分らしく自由に生きていきたいと願えばそれは可能なことだ、と今は思っています。



私は今は健常者のことを、未・障害者(まだ障害者になってないだけ。笑)と勝手に思っています。笑

健常者と障害者というカテゴライズがどうか?という話は今はおいておいて。



私たち健常者も、今、たまたま不自由なく動けるだけ。


事故かもしれないし、病気かもしれない。はたまた加齢によるものかもしれないけど、ほとんどの人は、いつか誰かの手を借りて生活をしていくことになります。




そのときに、

こんな身体で申し訳ないとか、生きていていいのかなとかではなくて、誰もがみんなから受け入れられ、そして自分のことを受け入れ、誇りを持って生きていけるように。



そんな社会を目指して、日々お仕事をしています。