大切なこと。 | 車椅子のきみと、てくてく、わくわく。


私は2歳の息子を持つもうすぐ27歳になるシングルマザーです。

19歳で結婚、23歳で妊娠、24歳で出産、息子が半年のときに別居、25歳で離婚。
19歳から怒涛の6年を過ごして、離婚が成立したときは、ほとほと疲れて「もう恋愛も結婚も絶対したくない!!」と思っていました。

でも、心の片隅で「そんなふうに思っている私が、結婚したいなぁとか思える人ができたら、それはすっごく素敵なことだなぁ」と思っていました。

そこから1年半という時間の中で、離婚した開放感、19~25歳までの青春を捧げてしまった虚無感、自分と相手への怒り、周りのみんなが羨ましく見えたり、孤独に思えたり、様々な感情を味わいました。

そんな中で、彼と出会い、お付き合いすることとなったのですが。
彼とは1年半前、仕事で出会いました。そこから何回か仕事上でお会いし、メッセージのやりとりをするようになり、惹かれていきました。


この人のこと、好きだな

自分の気持ちに気付いたとき、不安がまったくなかったわけではありません。

仕事でお付き合いすることはあっても、障害がある男性をすきになったことはなかった。
進行性の難病を持つ彼です。この先、どんなことが待っているかもわからない。

それでも…会話を重ねていく中で、好きなことも、喜びも、そういう不安も含めて、この人になら表現できる、表現したい。色んなことを楽しみながら、乗り越えながら、ともに同じときを重ねていきたいなと思いました。

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たしかに彼にはできないこともあります。

手がすこーし動くだけ。

でも。
できることを最大限に使って、惜しみなく優しさと愛情を与え続けてくれる彼に、
私の凍り付いた心が溶けていくのを毎日毎日感じています。 

人はできることが多いことが大切なんじゃない。 

喋れる口があっても、大切な人に愛してるよと言わなかったら、 

耳が聞こえても、誰かの話に耳を傾けなければ、 

手が、足が自由に動いても、誰かのために使わなければ、 

それは不自由なのと一緒。 

自分が持っているもので。
持っている力をどう使うかなんだなぁって。 

彼といると、素でいられて、なんでも話せて。
でもそれでいて彼への心遣いも忘れたくないなといつも思っています。
そして私も、彼にとってそんな存在でありたいと強く強く思っています。 

彼が初めて送ってくれた手紙。
(現在、私と彼は675キロ離れた遠距離恋愛です。仕事の関係もあって10日から2週間に1回くらい会えているのでそんな気がしないんだけど。。)

手紙が届く数日前の電話で「この10年で字は書けなくなったなぁ」と言っていたので、びっくりと、嬉しさと。。

後日聞いたら「はぁ〜(*_*)もう死にそう!!」と言いながら書いてくれたみたいです。笑

似合うと思って、とイヤリングも送ってくれました。この夏何回つけただろう。

あと何回、手紙でやりとりできるかわからないけど、これが最後だとしても。私にとっては一生忘れられない宝物です。