相談 | Web手外科研究所

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「手の外科無料相談所」で相談を受けたメールとその返事を患者さんの氏名を匿名にする等一部改変して掲載しています。どなたでも読者登録O.K.

 5年前に交通事故で左へ転倒し、左骨盤左鎖骨を骨折した時、左へ向いていた右手指がコンクリートにぶつかりました。1か月間、肘の骨折のため、肘から右手指より3cm位長くまで固定しました。右手の固定を外した時、中指の付け根から上5cm位が腫れていて中指と薬指が非常に痛く、他の指の様に曲がりませんでした。主治医は腱が切れていると言い、モビラートを処方してくれました。怪我から7カ月以上入院していたのですが、入院中に「腱がきれた」から「腱梢炎」に代わってしまいました。私は45年位前に腱梢炎の経験があります。入院中は仕事を何もしていませんし、指を無理に使った事もありません、にもかかわらず、いつのまにか腱梢炎と言われるようになり、腱梢炎の注射を20回以上しましたが、痛いだけで指の痛みや曲げに変化はありませんでした。他の大学病院の手の外科で診察を受けましたら、「中指以外の指も関節がずれている」と言われましたが、治療は出来ないと言われました。2年以上過ぎて指の腫れが治まりましたら、人差し指、中指、薬指の向きが親指側へ傾いている事に気が付きました。現在まで右手は握ろうとすると、中指の付け根が痛く握れません。事故で曲げられた親指への方向、甲の方向へ少し力が加わった時にも痛みます。包丁を握れなく、タオル等を絞れません。右手中指を使える様に治療をして頂きたいと願っています。

 メール拝見しました。
 文面からは肘関節の固定の際に指まで固定したため指の関節拘縮が生じている可能性が考えられます。受傷して五年でしたらどれぐらい回復するかは微妙ですが、リハビリテーションを第一選択で考えられるといいかと思います。それでも治りが悪ければ癒着を剥離する手術を検討することになります。診断を確定する意味でも整形外科の中でも手の外科が専門の医師の診察を受けられるといいかと思います。
 手の外科病院一覧を貼っておきます。参考にしてみてください。(これ重要⇒手の外科専門の医師の診察を受けないと意味はありません)