どこかで頑張っていて欲しい | Handmade Holiday

Handmade Holiday

ハロウィン&クリスマスが大好きなアラフィフ リース作家が、作家活動と関係のない事をボチボチと綴るブログ。




最近、近所のアパートが取り壊されました。

数日であっさりと更地になってしまい、

寂しさでいっぱいです。

 

そこには

娘の同級生が住んでいました。

 

彼は父子家庭でした。

同じ小学校の同級生なのですが、

1年生の頃からとにかくやんちゃで有名。

漏れ聞く話はトラブルの話ばかり。

 

でも、知り合ってみたら

とっても素直でいい子でした。

にこっと笑った顔は屈託がなくて。

 

色々なおうちで出入り禁止になっているのは知っていましたが、

私は「いつでもおやつ食べにおいで♪」

と彼に言ってありました。

 

実際、彼はしょっちゅう 

「ピンポーン」とチャイムを鳴らして

「なんかおやつある?」と尋ねてきて、

他愛のないおやつを嬉しそうにもらって

また公園に帰っていきました。

 

小学校5年生の頃だったかな。

元日のお昼前、

家族で行った初詣の帰り道。

近所の公園を通りかかると、

マクドナルドの紙袋を持って

ひとりでブランコに乗っている彼に遭遇しました。

いつもは子供たちで大にぎわいの公園も、

さすがに元日では誰も遊んでいません。。。

「あ、Gちゃん、明けましておめでとう」
するといつもの屈託のない笑顔で

「ねぇ、今日遊べる??」と、私たちに尋ねました。

私はとても切なくて、

涙をこらえて

「ごめんね。今日は遊べないんだ」

と返事をしたのを今でも鮮明に覚えています。

 

小学校を卒業するときも

「ぴんぽーん」「おやつ、ある?」

と尋ねて来てくれました。

「あなたはとっても賢くて優しくていい子なの、

おばちゃん知ってるからね。

中学校も夢中になれること見つけて頑張るのよ!」

と声を掛けつつ、

最後かもしれないおやつをあげて別れました。

 

娘とは別々の中学校だったのですが、

たまに見かけたり、すれ違ったり。

いつも挨拶を返してくれて、私の中では相変わらずいい子でした。

はじめのうちこそ、部活も頑張っていたようですが、

漏れ聞く話はやはり良くないものが多く、

とうとうYahooニュースに載ってしまいました。

 

1年以上見かけない月日がすぎ、

久々に1度見かけたのはもう半年以上前。

次会ったら、ファミレスにでも誘って

近況聞こうかな。なんて思っていたけれど、

結局会えないまま。

そして3月にアパートの解体が始まりました。

 

きっとどこかに引っ越してしまったでしょう。

 

なーんにもしてあげられてはいないのだけれど、

10年ずっと気にかけてきた子が

もうそこにいないんだと思うと、

なんだかとても切ない。

彼も来年は18歳成人。

 

 どこにいても、

彼らしく明るく人生歩んでいて欲しい。

本当はとっても素直でいい子だから。

そして、願わくばもう一回

「ぴんぽーん」「今日おやつある?」

って尋ねてきて欲しい。

 

頑張れGちゃん!