18世紀の欧州の城館で発生する、古色蒼然たる殺人劇。密室殺人。(「・ω・)「にゃおー [???]
ヴォルフガング・ゴットフリート・フォン・ブリーセンエック:伯爵, 琥珀城当主
イザーク:伯爵の長男, 非嫡出, 31歳
アンドレアス:次男, 伯爵嗣子, 母はハンガリー名門貴族ナダスティ家のユリアーナ(7年前に死亡), 16歳
ユーディット:長女(ユリアーナの第2子), 盲目, 15歳
ユーリウス:三男(ユリアーナの第3子), 14歳
ゾフィーア(ソフィー):伯爵の現在の妻, フランス人, 28歳
シュテファン:四男(母はゾフィーア), 4歳
ベアトリーチェ:伯爵の養女, イタリア人, 18歳
アデルハイト:伯爵の姉, 未亡人, 64歳
ライナルト・フォン・トラウト:伯爵の弟, 58歳
ヴィルヘルミーネ:その妻, 42歳
ウィレム・ヴァンデルベルク:伯爵の侍医, オランダ人, 57歳
ヨーゼフ:伯爵の侍従, 62歳
ジョルジュ・F**:ゾフィーアの血縁, フランス人, 17歳
フランチェスコ・プレラッツィ:謎の男
テルシテス:プレラッツィの従者
時は18世紀。ハンガリーの山中にある、ベルンシュタインブルク城館は、その内部に塔を抱えるという、変わった構造をしていた。その塔は今では書庫として使われており、その扉の鍵は二つあった。一つは当主であるブリーセンエック伯爵自身が所持し、それには派手な意匠が施されている。もう一つは主治医・ヴァンデンベルクが保管していた。
ある朝。姿が見当たらぬ伯爵を捜す侍従・ヨーゼフが、施錠された書庫の扉の上部に開いた小さな覗き穴から中を見ると、そこにはほかならぬブリーセンエック伯爵がうつ伏せに倒れていた。その右手には鍵が握られており、背中には短剣が突き立てられていた。
無論、合鍵を持つヴァンデンベルクが伯爵を殺害した犯人とすれば、問題はないのだが、もし彼がこのような密室を作り出したとすれば、わざわざ自身を犯人と名指しするようなものである。当然、彼はそれを否定した。
元より閉ざされた城館の中での話ゆえ、犯人は即座に判明するであろうという期待は叶えられなかった。そして、たまたま館に滞在していた客人・フランチェスコ・プレラッツィがその謎の解明に当たることとなった。
その矢先、またもや奇妙なことが起こった。伯爵の遺体が消え失せたのである。
※以下すべて反転表示。ネタバレ注意。
うーむ、まあまあ面白かったけど、謎解きの面白さよりも、どちらと言えば雰囲気モノの面白さかなぁ…。フィクションは、作者の作為を読者には作為と感じさせないところも重要だけど、そこが上手く処理されてないので、トリックを成立させること自体を目的としてる印象を受ける。
作中で二つの「密室」が扱われるけど、どちらもオマケみたいなもの。書斎の件は、そもそも合鍵はあるんだから、「犯人に脅されて…」とか適当な理由を付けて、それを使用したことにするのは可能だろう。作中で語られた実際の真相にしても、それと大差ないしw 園亭の周囲の雪に足跡がなかった謎の真相は、あまりにもあまりにもなもの。そもそも本来の意図としても、あそこでメインに扱うべき謎は「密室」ではないのだろう。
伯爵の行動からは不自然さが拭えず、無理筋感は否めないと言うか、もう少しきちんとした計画の説明が欲しいところ。“幽霊”になってイザークを殺すとか、もうわけがわからない。確かに“幽霊”になってしまえば容疑の圏外に置かれるだろうが、いずれその後に“復活”などしたら、むしろ真犯人として名乗り出るようなものではないか。一時的に容疑を逃れるためにこんな手の込んだことをして、いったい何の意味があるのか。
アンドレアスの設定もなぁ。「そうせざるを得なかった」と一応は納得できる反面、「そうしたいのは山々としても、実際問題としたら、隠し通せないだろうと考え、果たしてそんなことするだろうか…」と否定したくもなる。
「耳」「目」「口」が彫られた扉の小部屋から、プレラッツィが疲れ切った様子で出てくる描写に、ふと、「Yの悲劇」でのドルリー・レーンを思い描いてしまうのは、考えすぎだろうかw
ヴォルフガング・ゴットフリート・フォン・ブリーセンエック:伯爵, 琥珀城当主
イザーク:伯爵の長男, 非嫡出, 31歳
アンドレアス:次男, 伯爵嗣子, 母はハンガリー名門貴族ナダスティ家のユリアーナ(7年前に死亡), 16歳
ユーディット:長女(ユリアーナの第2子), 盲目, 15歳
ユーリウス:三男(ユリアーナの第3子), 14歳
ゾフィーア(ソフィー):伯爵の現在の妻, フランス人, 28歳
シュテファン:四男(母はゾフィーア), 4歳
ベアトリーチェ:伯爵の養女, イタリア人, 18歳
アデルハイト:伯爵の姉, 未亡人, 64歳
ライナルト・フォン・トラウト:伯爵の弟, 58歳
ヴィルヘルミーネ:その妻, 42歳
ウィレム・ヴァンデルベルク:伯爵の侍医, オランダ人, 57歳
ヨーゼフ:伯爵の侍従, 62歳
ジョルジュ・F**:ゾフィーアの血縁, フランス人, 17歳
フランチェスコ・プレラッツィ:謎の男
テルシテス:プレラッツィの従者
時は18世紀。ハンガリーの山中にある、ベルンシュタインブルク城館は、その内部に塔を抱えるという、変わった構造をしていた。その塔は今では書庫として使われており、その扉の鍵は二つあった。一つは当主であるブリーセンエック伯爵自身が所持し、それには派手な意匠が施されている。もう一つは主治医・ヴァンデンベルクが保管していた。
ある朝。姿が見当たらぬ伯爵を捜す侍従・ヨーゼフが、施錠された書庫の扉の上部に開いた小さな覗き穴から中を見ると、そこにはほかならぬブリーセンエック伯爵がうつ伏せに倒れていた。その右手には鍵が握られており、背中には短剣が突き立てられていた。
無論、合鍵を持つヴァンデンベルクが伯爵を殺害した犯人とすれば、問題はないのだが、もし彼がこのような密室を作り出したとすれば、わざわざ自身を犯人と名指しするようなものである。当然、彼はそれを否定した。
元より閉ざされた城館の中での話ゆえ、犯人は即座に判明するであろうという期待は叶えられなかった。そして、たまたま館に滞在していた客人・フランチェスコ・プレラッツィがその謎の解明に当たることとなった。
その矢先、またもや奇妙なことが起こった。伯爵の遺体が消え失せたのである。
※以下すべて反転表示。ネタバレ注意。
うーむ、まあまあ面白かったけど、謎解きの面白さよりも、どちらと言えば雰囲気モノの面白さかなぁ…。フィクションは、作者の作為を読者には作為と感じさせないところも重要だけど、そこが上手く処理されてないので、トリックを成立させること自体を目的としてる印象を受ける。
作中で二つの「密室」が扱われるけど、どちらもオマケみたいなもの。書斎の件は、そもそも合鍵はあるんだから、「犯人に脅されて…」とか適当な理由を付けて、それを使用したことにするのは可能だろう。作中で語られた実際の真相にしても、それと大差ないしw 園亭の周囲の雪に足跡がなかった謎の真相は、あまりにもあまりにもなもの。そもそも本来の意図としても、あそこでメインに扱うべき謎は「密室」ではないのだろう。
伯爵の行動からは不自然さが拭えず、無理筋感は否めないと言うか、もう少しきちんとした計画の説明が欲しいところ。“幽霊”になってイザークを殺すとか、もうわけがわからない。確かに“幽霊”になってしまえば容疑の圏外に置かれるだろうが、いずれその後に“復活”などしたら、むしろ真犯人として名乗り出るようなものではないか。一時的に容疑を逃れるためにこんな手の込んだことをして、いったい何の意味があるのか。
アンドレアスの設定もなぁ。「そうせざるを得なかった」と一応は納得できる反面、「そうしたいのは山々としても、実際問題としたら、隠し通せないだろうと考え、果たしてそんなことするだろうか…」と否定したくもなる。
「耳」「目」「口」が彫られた扉の小部屋から、プレラッツィが疲れ切った様子で出てくる描写に、ふと、「Yの悲劇」でのドルリー・レーンを思い描いてしまうのは、考えすぎだろうかw