英語学習について、医療分野で例えるならば、目や鼻など特定の器官のみに焦点を当て    そこを熟知しようとするのが“文法学習”であり、また、器官各部の名称や機能を覚えるのが    “熟語・単語の暗記”に等しいと思います。


 多少大げさですが、これでは風邪程度でやって来た患者さんを、頭痛では脳神経科へ、    鼻水では耳鼻科へ、咳では呼吸器科へ回してしまうことになります。まずは、全身の病状を    大きく捉えて、いわゆる典型的な病気の諸症状を学び、その治療に当たるのが“構文学習”    であり、まさに“木と森の関係”になるのです。


 誰もが感じるように、英語と日本語では基本的に語の配列が異なります。その点では、     高校初級程度の学習者は、まず構文学習に取り組むのが【英文理解の正攻法】につながり     ます。また、これと同時に行う文法学習や使える熟語・単語を増やす学習の効果も、少しずつ   高まってゆくものと考えるのです。