偽物の陰陽師を生業としている吉次という男のお話。現代でいうと、偽スピリチュアル占い師みたいなものかな。勘の良い心理カウンセラーのような。
この吉次が二十歳くらいの時に家の前に捨てられていた女の子がおことで、吉次の仕事の手伝いをしている。
書き出しは、別の男の子の視点になっていて、この男の子は本当に霊の存在がわかる子のようで、後々はこの吉次の仲間になっていくような感じがした。
三人の娘の依頼が舞い込み、その裏にある事件は二転三転していくので最後までどうなるのかわからなかった。
あと、おことの成長物語も同時に進行していく。吉次や近所の長屋のおかみさんたちなど周りの大人は皆優しい。たぶんおことが何をしようと何を求めようと受け止めてくれる人たちばかりだけど、おことは自分が拾われた子だと吉次に聞かされていることもあって、遠慮したり自分の居場所に悩んだりする。
でも吉次以外の人は、おことと吉次をまとめて暖かく見守っていたりする。
思いやりの形はたくさんあるんだな、と思う。
そういう優しいやりとりが物語を柔らかくしているような気がした。
シリーズ化されるのかな。もしされたらまた読みたい。
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