雨のあとに虹・Part2 その78 | 開運童子のブログ

雨のあとに虹・Part2 その78

「さすが元警視庁SITの隊員ですね。」

明かりの中からひとりの男が出て来ると日本語で言った。久美子は少し身体に震えが来るのを感じでいたがすぐに俊之の手を握り締めたのであった。

「大丈夫よ。」

陽子は直子が震えているのに気づいて言った。

「私たちが何とかします。」

泰子が言うと

「あなたは青い龍のボスですね。」

翔太は男に言った。

「私は青い龍の魯文仁です。」

魯は言った。

「僕たちの行動はあなたたちにばれていたみたいですね。」

翔太が言うと

「少しの間だけあなたたちを手厚くおもてなしをしようと思いましてね。」

魯は丁寧であるが力強い口調で言った。

 

「僕たちを人質にして日本政府から身代金を取るつもりですね?」

翔太が言うと

「それだけはないですよ。」

魯は言った。

「中国政府にも打撃を与えようと考えていますね?」

俊之が言うと

「さすが日本を代表する総武グループのトップは理解が早いですね。」

魯は俊之を見て言った。

「これは中国の五輪開催に異議を唱えての行動ですか?」

俊之が言うと

「その先は知らない方があなたたちのためになりますよ。」

魯は言った。

「人質に8人も要らないでしょう?」

俊之が言うと

「私にどうしろとおっしゃるのですか?」

魯は俊之を見たままで言った。

「僕ひとりが人質になれば済むことですよ。」

俊之が言うと

「何を言うのですか?」

陽子は言った。

「そんな事が出来るわけないでしょう。」

久美子が言うと

「私たちも一緒ですよ。」

直子は言った。

「私も軽率な行動をとった責任があります。」

立花が言うと

「今回は私たちの負けね。」

泰子は言った。

「悔しいですよ。」

関口が言うと

「日本人は信頼関係が強いようですね?」

魯は言った。

「僕は企業のトップとして仲間や部下を守る義務があるからね。」

俊之が言うと

「そのために生命を差し出す覚悟があなたにあると言う事ですか?」

魯は俊之から視線を逸らさずに言った。

「それが出来なければ企業のトップは辞めるべきです。」

俊之が言うと

「某国の政治家に聞かせたい話ですね。」

魯は言った。

「今なら僕ひとりの生命でもそれなりの価値はあるはずです。」

俊之が言うと

「残念ですがみなさんは3日間だけ拘束させていただきますよ。」

魯は言った。俊之たちを照らしていた照明が消えて小さな街灯がひとつだけが照らし出されて周囲は闇に包まれていた。

「そこで終わりにしてくれないか?」

大輪が闇の中から現れて言うと10人の男たちが俊之や魯を囲んでいた。

「今だ!」

翔太が言うと隙を見て魯に飛び掛って行き魯を後ろから押さえ込んでいた。

「しまった。」

魯は悔しそうに言った。