雨のあとに虹・Part2 その49 | 開運童子のブログ

雨のあとに虹・Part2 その49

「警部。」

菊池が困ったような表情で桜田に言った。

「どうかしましたか?」

桜田は珈琲を飲みながら冷静な顔で言った。

「高村さんの周辺で困った事が起こりましたよ。」

菊池が言うと

「矢島建設の社長の事ですか?」

桜田は言った。

「その矢島正一が交通事故を起こしましたよ。」

菊池が言うと

「それなら担当は刑事課ではなくて交通課だよ。」

桜田は言った。

「実は捜査一課が担当する事になって交通課から引継ぎを受ける事になりました。」

菊池が言うと

「これ事故ではなかったという事ですね?」

桜田は確認するように言った。

「その通りだよ。」

岸田が部屋に入って来て言うと

「官房長。」

桜田は岸田に言った。

「矢島さんの車に細工がしてあってブレーキが利かなかったそうだよ。」

岸田は言った。

「矢島さんに恨みを持つ誰かがやっと考えるのが自然ですね。」

桜田が言うと

「君ならかやるなと言ってもかってに捜査するだろうからね。」

岸田は言った。

「官房長には敵わないですね。」

桜田が言うと

「最初から君がやりやすいようにしたよ。」

岸田は言った。

「今回はどうして官房長が直接ご指示なさるのしょうか?」

桜田が言うと

「増田が約束を実行に移してくれなくてね。」

岸田は微笑みながら言った。

「それはどういうことですか?」

それまで黙っていた菊池が言うと

「私も高村俊之さんに会いたくなってきたからね。」

岸田は言った。

「高村さんは犯人ではありませんよ。」

菊池が言うと

「あの増田が一目置く男はどんな人物か見てみたくなったよ。」

岸田は静かに言った。

「育子さんの北京五輪の壮行会も兼ねてみなさんもご歓談ください。」

春香が言うとそれぞれ思い思いに話を始めていた。

「1年前の高村さんでは想像が出来ないほど運気を上げたね。」

天門が俊之に言うと育子や久美子は翔太や矢島と話をしていた。

「先生のアドバイスのおかげでここまで来る事が出来ました。」

俊之が言うと

「高村さんの努力があったからだよ。」

天門は言った。

「先日はお世話になりました。」

泰子が遠慮しながら言うと

「大事に至らずによかったね。」

俊之は言った。

「私みたいな者がこのような素敵なパーティに来てよかったのですか?」

泰子が言うと

「僕たちはみんな友達で仲間だよ。」

俊之は言った。

「ありがとうございます。」

泰子が言うと

「何も遠慮は要らないからね。」

俊之は言った。

「僕みたいなのを仲間にしてくれて嬉しいです。」

待っていたように関口が言うと

「僕の方こそ関口さんにはお世話になってばかりでお返しが出来ていないね。」

俊之は言った。

「当社に何か用ですか?」

立花が国分を見かけて言った。

「別に用はないよ。」

国分は立花に言った。

「川嶋は社長の高村と一緒に外出をしています。」

立花が言うと

「そうですか?」

国分は言った。

「弊社の玄関前を歩き回られては困りますので遠慮してもらえますか?」

立花は国分を睨みつけていったのであった。

「そうでしたか?」

矢島建設の社長室で早苗は微笑んで電話の向こにいる俊之に言った。

「そういう理由ですので矢島を叱らないでください。」

俊之が言うと

「それなら最初から私に言えばいいのよ。」

早苗は言った。

「早苗さんにですか?」

俊之が言うと

「私も病院を抜け出す協力をしたかったのに残念ね。」

早苗は言った。

「さすが早苗さんですね。」

俊之が言うと

「病院を抜け出すのなら私ひとりでやってみせるわよ。」

早苗は言った。

「早苗さんの言葉をあとで矢島に言っておきますよ。」

俊之は微笑んで言った。