雨のあとに虹・Part2 その30
「川嶋さんにそんな事があったのか?」
俊之は矢島に言った。
「お前は聞かなかった事にしてそれとなく力になってやれよ。」
矢島が言うと
「解ったよ。」
俊之は言った。
「私でも協力できる事があれば何でもします。」
久美子も矢島に言った。
「私だって協力しますよ。」
育子が言うと
「育子さんはオリンピックを優先してくれないと困るよ。」
矢島が笑いながら言った。
「そうよね。」
久美子が言うと
「ここは僕たちで充分だよ。」
俊之は言った。
「高村さんもつまらない事を言わないでよ。」
育子が言うと
「育子さんは怪我をしないようにしてください。」
久美子は言った。
「五輪で戦う事が優先だからね。」
俊之が言うと
「矢島様すみません。」
女将が言って入って来たのである。
「何かあったのか?」
矢島が言うと
「矢島様に客様です。」
女将が言った。
「すぐに通していいよ。」
矢島が言うと女将が合図をして翔太と直子が部屋に入って来たのであった。
「笹川さんに直子さん。」
矢島が言った。
「ここが解るとはさすがだね。」
俊之が言うと
「かっこいいですよ。」
久美子は言った。
「実はみなさんのお力を借りたいと思いましてね。」
翔太が言うと
「何でも遠慮なく言ってよ。」
育子は元気よく言ったのである。
「川嶋さん。」
恵子は言うとすぐに社長室に入って来た。
「おはよう。」
陽子が言うと
「高村社長は?」
恵子は陽子に言った。
「今日は一日中矢島建設にいらっしゃる予定です。」
陽子は言った。
「それなら明日はこちらへ出勤なさいますね。」
恵子が言うと
「こちらに出勤する予定よ。」
陽子は言った。
「それなら急がないから明日でいいわよ。」
恵子が言うと
「社長に何か用件があったの?」
陽子は不安を隠せずに言った。
「情報堂の件で意見を聞きたかっただけよ。」
恵子は大きな声で言った。
「菊池くん。」
桜田が言うとすぐに
「何でしょうか?」
菊池は言った。
「捜査一課の管轄ではありませんが江紫会の事務所へ行ってみませんか?」
桜田は含みを持たせて言った。
「私たちがですか?」
菊池は驚いたように言った。
「官房長におとなしくしているように言われたので暇になったからね。」
桜田は言った。
「そうですね。」
菊池が言うと
「遊んでいるわけにもいかないですね。」
桜田は言った。
「暇だから行ってみますか?」
菊池が言うと
「今日は事務所を軽く外から見るだけにしますよ。」
桜田は静かに言ったのである。