雨のあとに虹 その93
「おはようございます。」
矢島建設の入口に入った俊之は言った。
「おはようございます。」
と警備員の高柳が言った。そして後ろから
「おはようございます。」
田崎が元気よく言った。みどりも
「おはようございます。」
言った。俊之の顔を見て田崎が
「高村さんは江紫組ってご存知ですか?」
と言った。
「江紫組の名前は聞いた事があるよ。」
と言った。
「そうですか?」
と田崎は言った。
「江紫組がどうかしたの?」
俊之は田崎の表情が気になって言った。
「うちの業界はその世界の人たちと絡む時が多いのはご存知ですか?」
田崎は言った。
「大体は知っているよ。」
俊之が言うと
「矢島建設が厄介な事に巻き込まれたみたいです。」
田崎が言った。
「厄介な事ってどんな事なの?」
俊之が言った。
「うちの建設現場で作業をする音がうるさいとクレームがありましてね。」
田崎は言った。
「そんなにうるさかったの?」
俊之が言うと
「そんな事はないですよ。」
田崎が言った。
「その筋の方たちはクレームをつけて迷惑料と言ってお金を取るのが通例です。」
みどりは言った。
「矢島はお金を払うつもりかな?」
俊之が言うと
「まさか。」
みどりが言った。
「明日社長が話をつけに行くらしいですよ。」
田崎は言った。
「今日は挨拶回りしていいますのでね。」
みどりが言った。
「おはようございます。」
久美子はタイムカードを押して言った。
「おはよう。」
ひとみが言った。
「おはよう。」
小百合も言った。小百合はすぐに久美子がつけているイヤリングに気付いて
「これよく似合うね。」
と言った。
「ありがとう。」
久美子は言った。
「昨夜に彼氏からもらったと顔に書いてあるよ」
朝から小百合はテンションが高い小百合が言った。
「あまり大げさに言わないでよ。」
久美子は言が言うと
「羨ましいな。」
小百合は言った。仕事前にしては緊張感がない雰囲気になっていた。
「もう少しで開店の時間だからしっかりしてね。」
ひとみに言われて小百合は
「大丈夫です。」
と言ったが集中力はないようであった。
「まだリストのチェックをしてないですよ。」
久美子は軽く注意をするように小百合に言った。