雨のあとni虹 その28 | 開運童子のブログ

雨のあとni虹 その28

久美子は講義を受けていた。もう少しで冬休みだからきちんと講義を受けないと単位が取れないのだ。決して勉強が嫌いなわけではないが気分が乗らない時もある。つい気がそれてしまいがちであるがなんとか集中力を維持していた。

「どうしたの?」

純子が横から言った。

「何でもないよ。」

久美子が言った。

「ここは大事なところですよ。」

教授の大川文弘の声が響いた

「この講義は難しいね。」

純子が小声で言うと

「静かにしないとダメよ。」

久美子も小声で言った。

「ここは試験に出ますよ。」

大川教授は大きな声で言った。

「それでですね。」

田崎が言った。仕事中であるが多少の小休止ならかまわないだろうと俊之も少しだけ雑談に参加したのだ。

「それでどうしたの?」

俊之が言うと

「見事に失恋しましたよ。」

田崎が言った。

「それは残念だったね。」

俊之が言うと

「仕方がないですよ。」

田崎が言った。

「どうして?」

俊之が言うと

「ライバルは金持ちのイケメンですよ。」

田崎が言った。

「それはイケメンの方が良いわよ。」

みどりが横から会話に入って言った。

「やはりそういうものかな?」

俊之が言った。

会話が一区切りしたタイミングで

「お疲れ様。」

と言って早苗が入ってきた。

「おはようございます。」

みんな声をそろえて挨拶をした。

「おはようございます。」

俊之も言った。

「高村さん。」

早苗は言った。

「ご無沙汰しています。」

俊之が早苗を見た。

「今日のお昼はこれでも食べてね。」

早苗が言った。

「それはありがとうございます。」

俊之が言うと。

「みなさんにもありますからね。」

早苗が言った。

「いつもありがとうございます。」

田崎が素早く言った。

「みんなで食べるのよ。」

早苗は言うとみどりも

「ありがとうございます。」

と言った。

「高村さん!」

早苗は俊之と視線を合わせた。

「何か?」

と俊之が言うのを待って

「あとで社長室まで来てください。」

と早苗は俊之に言った。

「今日は堀川さんお休みだったわね?」

ひとみは小百合に言った。

「今日は大学だそうですよ。」

小百合が言うと

「そうだったわね」

ひとみは言った。小百合に言われて思い出したのである。

「明日は出勤の予定ですよ。」

小百合が言うと。

「ありがとう。」

と言ったひとみはフロアーから外に出て人気がないのを確認してから電話をかけた。相手が出たようである。

「今日は休みだから明日状況を聞いてみます。」

ひとみはそれだけ言うとすばやく電話を切った。