境界線が薄まる日。
今、自分がどこにいるのかさえ
わからないような
不思議な感覚だった。
よく見れば
案外濁った水だけど
バリの海も
ボルネオの海も
ベトナムの海も
期待してたよりは
ずっと、汚かった。
それと同じような風景に思える。
ここは、どこ?
ビーチリゾートに来てるみたいだね!
と笑いあい
こんなに海ではしゃいだのは
2018年のタイ以来だと思い出す。
あのときは、パタヤを目指していたけど
時間がなくて
手前のバンセンという海水浴場で
泳いだ。
黄昏時に。
おもいっきり!
あの時の余韻が
ここに繋がってるかのよう。
海の先を見たら、
誰も視界に入らず
私しかいない
プライベートビーチのよう。
右を見れば
砂浜だけでできた
小さな島があるかのように
見える。
足だけつけて
砂に埋まるだけの予定だったのに
『何いってるの!
女は年に一度は海に入って
蛇を出さないといけないのよ。
昔、父親が言ってた。
全身入ろう!』
その言葉で
おもいっきり海に入る。
蛇ってなんだ?
邪気みたいなやつだろうか?
ねちねちした
気持ち悪い感情?
このお盆に
最強のアーシングをしたのは
確かだ。
帰り道、
完璧な夕日を見た。
まさに、あの世とこの世の境界線が
薄れているような
夕日を見入る人たちは
うれしそうで
穏やかで
静かだった。
wai