先生は、私の交友関係もよく見てはった。女子はそうでもなかったけど、男子の同級生や先輩と一緒に居たら、必ず聞かれた。


ただ、顔だけ知っていて、顔見知りも沢山いたので、聞かれても困った。


今のは誰?何回生?と聞かれても…

え〜っと。名前は知らないし…たぶん…4回生??かな?知り合いの知り合いだから、よく知らない。と、言ったら、いつも呆れてはった。


君、知らないわりには、かなり仲良く見えたけど。と、言われて、ホンマに知らない…と言っていた。


さて…

私がお世話になっていた専攻の先生がかなり力を入れて教えてはった院生の人がいた。博士課程に所属していて、私はその専攻の先生を通して、その人と仲良くなった。仲良くなったと言っても、会ったら話をする程度で、一緒に出かけたりする事もなかった。


その人と、ベンチに座って、色々と話をしていたら、先生が通りはったから、先生には挨拶だけしておいた。その後は、その人と一緒に図書館へ行ったら、そこでも先生とばったり会い、また挨拶だけしておいた。


その後、研究室に戻ったら、直ぐに聞かれた。


さっきさ、一緒にいたのは誰?と、聞かれて、名前やら博士課程にいてはって…専攻の〇〇先生の愛弟子で…みたいな事を言ったら…


見た感じでは、なかなかの好青年だけど、彼とは出かけたりするのか?と、聞かれて、まさかー!一回もないし、これからもない。と、言ったら…


これからもないって、そう断言できるのはどうしてだ?と、えらくしつこく聞かれて、びっくりした。対象外です。と言ったんだけど、彼から誘われたらどうするんだ?と、聞かれて、誘われないから!と、言ったら…


それは、答えになっていない。と、真顔で言われてしまった。この時点で、わけがわからなくなり、誘わないし、誘われないし、誘われても出かけないです。と、言ったら、やっと…


そうか。と、納得してはった。そして、お茶を淹れながら…


俺が、君に〇〇へ行こうと今から誘ったら、君はどうする?と、聞かれたから、今日は断る理由が何もないから、ご一緒しますけど?と、言ったら、えらく喜んではった。結局…


君、今から〇〇へ行こう。君を誘って、ご一緒しますと言われたから、機会を失うとなんだか勿体ない。と、笑ってはった。いっつも、一緒に出かけてるやん…と、つっこんだら…


今日は…少し、特別な気分なんだ。と、言ってはった。よく分からなかったけど…一緒に〇〇へ行った。