院生のお姉さんの私への風当たりは、なかなかきつかった。それは、先生が冷たくしはるから、そのとばっちりが、こちらに。ガーン


仲良くしたいなんて、思ってもいなかったけど、露骨に無視をされたり、怖い顔をされたら気が滅入ったし、いい気分ではなかった。


授業が一緒になり、話しかけてきはった時は、先生の前で、いい子ちゃんになる時だけだった。それも、怖くなった。あまりにも器用に使い分けられるあの、性格。今、考えてもゾッとする。


そんな話は先生にはあまりしたくなかった。でも、流石に、先生の前だけでの、あのいい子ちゃんぶりには耐えられなくなってきた。ある日、先生に、院生のお姉さんには、もう少し優しく接して下さいと頼んだ。


急にどうしたんだ?何かあったのか?と、言われた。これと言ってないけど…と、いい子ちゃんになる話を説明した。でも、実際はとばっちりがこちらに向かってきて、露骨に無視をされる話もした。


君には悪いんだけど。彼女には、これ以上は、優しくはできないな。と言われて、ショック死しそうになった。私がそのとばっちりを、まともに受けないといけないなんて、不公平だ…と訴えたら…


彼女に優しくしても同じか、勘違いをして君に対してもっと酷い事をするかもだからな。と、言われた。確かに、以前少し優しくしはったら、いきなり私への態度がデカくなった事もあった。


なかなか厄介な人だった。


結局、私はとばっちりは受け続けたけど、先生からの俺は分かっているからな…というフォローがきちんとあったので、やっていけた。そんな風に理解をしてもらっているだけで、気分は確かに楽にはなった。