先生に、やたらと意味もなく声をかけられたのは、後期の中間辺りくらいからだった。ドイツ語の履修が終わるまでに、もう少し仲良くなっておけたらと言うことだったとは思う。


ただ、そんな事は、私は全く知らないから、いつも、あの…なんか、用事ですか??と、先生に冷たく聞いていた。先生は…


用事はない。何をしているのかなと思ったから。と、言われて、今からおやつの時間だから、おやつを食べると、図書館のロビーで言ったら…


へぇ…何を食べるんだ?クッキーとか?と言われたから、違うと言ったら…


君、ちょっと待ってくれ。心の準備をさせてくれないかな。とんでもない物が出てきそうな気がするから。と、笑いながら言われたから、いたって普通のお菓子なんだけど、今、はまってるねん…と言ったら…


君の普通はさ、あてにならない。と、言われた。紙袋の中から出してきて、一緒にいかがですか?と言って見せたら…


これ、何??と聞かれたから、瓦せんべいと言ったら…


俺の知っている瓦せんべいは、手の平サイズだ…と言われてしまった。当時、私が買っていたのは、20センチサイズぐらいの物だった。それを割って食べていたから、割って、どうぞって差し出したら、とりあえず食べてはったけど。


こんな特大の瓦せんべいがあるんだな…と笑いながら言いはったから、もっと大きいのがあると言ったら、びっくりしてはった。


その後も何度か、ロビーで一緒にお茶する時に、瓦せんべいをすすめたら…


どうも、君と瓦せんべいの組み合わせがしっくりこないんだよな…と、ブツブツ言うてはったわ。