今から40年も前の話ですけれど聞いてくれます?

当時の西武百貨店は、なんだか外国の百貨店のような感じがした。

様々な高級ブランドと契約し日本での販売を早くから取り入れ、ショップ販売部と言う形でブランドショップを形成、西武は専門大店であると当時の堤清二会長は言っている。店舗の景色が他の百貨店とは全然違った。多くの日本の百貨店が「平場」と言われる棚置きの商品陳列で、せいぜいブランドと言えばワンポイント商品を扱っていた時代に、専門店が並んでいる綺麗で素敵な店作りの演出だった。信じられないかもしれないがラルフローレンは当時日本ではまだ無名で、高額のポロシャツと、太いネクタイ、スーツ、カッターシャツ位しか無かった。今はライセンス商品など種類は幅広く豊富だというイメージがある。ポロ・ラルフは西武がメジャーブランドに育てた要素が大変大きいと私は思っている。ラルフローレンは、西武百貨店の商品部(当時はサンシャイン60)の婦人服担当部内にポロラルフローレン担当のバイヤーなど数名のスタッフがいた。私はアイビーなどのいわゆるアメリカントラッドファッションが好きだったが、バブル時にデザイナーブランドが店内を制圧し、様子が変わったことに全くついて行けなかった。今でも、イギリス王室ケンブリッジ公爵夫人キャサリンさんの普段の服装を報道で見るたびに、ラルフローレンのショップに貼ってあったポスターやカタログを想い出す。

ラルフローレンさんはアメリカのデザイナーですけれどね。