• 54 それぞれの世界 最初へ

    ルカとジョナは、お互いの場所をながめながら、うなずきました。

    「あの雲間の小さな青空が小さな海だったらいいのにな」

    ルカが言うと

    「おいおい。そしたら、けっきょく 海にいることになるぞ」

    と、ジョナが、笑いました。

    スワは、くるっと 宙返りして、

    「それじゃ、伝言 伝えたからな」

    と言って、森の方へ飛んで行きました。

    「明日は、親友と会うんだ」

    ルカが嬉しそうに言いました。

    「なんで、あんたの親友なのに つばめが言いに来るんだ?」

    ジョナが不思議そうに聞きました。

    「だって、シュンはうさぎってものだから。森の生き物だ」

    「へえ。それじゃ、お互いの境目まで行かないといけないな」

    「うん。今のぼくときみと同じようにお互いの境目で話しするのさ。そして、どちらの世界にも踏み込んで行かない。でも、とっても仲良しなんだ」

    「あれだ。お互いの世界があって、それにちょっかい出さないから親友でいられるんじゃないか?」

    ジョナが、笑いながら言いました。

    すると、ルカは まじめな顔をして

    「本当に、そうかもな」

    と、言いました。  おしまい