• 50 クリスマスの最初へ

    「サンタさんがいない…僕は 良い子じゃないのかな…」 

    シュンは今にも泣き出しそうです。すると

    「あれ?これは 何かな?」 

    とパパが そっと包みを出しました。 

    「あっ!僕のプレゼントかな!」 

    シュンは にぎっていた毛布を落して包みに飛びつきました。

    がさがさ ごそごそ 

    「わぁ!欲しかった。機関車だ!」 

    「シュン 良かったな」 

    「ねぇ。パパどうしてサンタさんは、僕に 

    会ってくれないの?ありがとう と言いたいのに」 

    今度は、ママがパパにウインクして 

    「シュン、サンタさんはきっとパパと同じなのよ。普段お仕事で忙しくて なかなか 会えないけど、ちゃんとシュンやママの欲しい物をプレゼントして下さるでしょ?」

    「そっか…。サンタさん忙しいんだね」 

    ― 見えなくても 深い思いが貴方を包んでいませんか ― 

    ここのところ降り積もった雪で、ふんわりと白く森はおおわれ久しぶりに晴れた空は、プラチナの細い弓が引かれています。

    窓辺では、クリスマスローズの花束が、ガラスの花瓶からこぼれ落ちそうです。 

    「パパ、サンタさん ありがとう!!」

    ママとパパは シュンの左右のほっぺにシュンを抱きしめながら キスをしました。 おしまい