• 41 初恋の最初へ

    森の長老ふくろうのホーおじいちゃんは、チョコの銀紙をはずしながら 

    「ツックは、どうしたいんだ?」

    と、たずねました。

    「その子を見ても どきどきしなくなりたい」

    「なんじゃぁ?まったく そのどきどきが 人生を彩るのじゃ。たわけもの…。

    その子とまず、話してみなさい。お前さんのその胸に何か変化が起こるじゃろうよ」

    「うん…。だけど、話すのが大変なんだ。どきどきして どもってしまって…」

    「重症だな…。じゃぁ 話せるようになるまで ゆっくりと観察していなさい。

    良い子かどうかとか、お前さんの好きな研究とやらをすればええんじゃよ」 

    「!そっか。観察ね。わかった」

    「まったく。お前さんのたくさんある知識が、まったく役にたたんのじゃなぁ」

    ホーおじいちゃんは、ため息をひとつついて、チョコを口へとなげこみました。

    「ありがとう、長老!!がんばるよ」

    ツックは 文房具屋で ノートを買ってかえりました。

    そして自分の気持ちを正直につけはじめました。

    ノートの表紙には、「恋の観察日記」と書かれています。 おしまい