うさぎのルルは、片思いの狼のバレンへ思いを伝えたいと思っていました。そこで、長い手紙を書こうと思いました。
もうすぐバレンタインです。
ルルは、毎晩机に向かってペンを持つのですが、
心に思いがあふれすぎて、言葉が何もでてきません。
もしも、バレンが 私の事を嫌いだったら
もしも、他に好きな人が いたら
もしも、 もしも、 もしも、
幾つものもしもが、ルルのペンの動きを止めます。
どうすれば、バレンの心を手にするような素敵な文が、書けるのでしょう。
窓に映る影を見て、もしやバレンではないかと、そっと窓を開けてみたりしました。
しかし、その影はお月様が庭の楠の木を映したものでした。
「バレンが会いに来てくれたのならいいのに」
ルルは窓の外に果てしなく続く闇を見詰めていると涙が出てきました。
一匹狼に相手はいらない。
友達はみんな忘れなさいと言います。
でも、ルルは忘れられません。 つづく