• 11そこにいることの最初へ

     いつも食事の用意もせんたくもそうじも、みんなママがしてくれて、シュンは何もしないのに、ママを幸せにしいるとママは言います。

    おどろいているシュンを見て

    「シュンは、ハルナちゃんが大好きよね。ハルナちゃんと一緒にいるだけで 楽しいでしょ?

    みんな大好きなものが 必ずどこかにいて幸せな気持ちにしてくれているのよ」

    シュンは なんとなくわかりました。

    「そっか、じゃぁ、大好きなママがよろこぶようにしなくちゃね」

    シュンは、少してれながら言いました。

     少し開けた窓のすき間から、やさしい春風が吹いてきました。 シュンは、ママにうれしいことを言われて、だんだんと心が温かくなってきました。

    「シュン。だから、あなたがいるだけでママはうれしいのよ」

    今日の空には おぼろ月が描かれています。

    「いるだけでか…」

    シュンは、うれしそうにつぶやきました。 おしまい

  • 12 ぶたのモモへ