• 6ダックスフンドのダック最初へ

    ある日、ダックは自分の捨てられていた所に、行ってみたくなりました。

     そして、森の入り口へひとりで行きました。

    「ぼくは、ここに捨てられていたのか」

    ダックが、ぼんやりと草むらを見つめていると、とつぜん後ろからひょいと人間にかかえられました。そして、車に乗せられて、つれ去られました。

     シルバーおばさんも森のみんなもとても心配して探し回りましたが、もう森で見つけることは できませんでした。

    「私の赤ちゃんは、みんないなくなるのね…」

    シルバーおばさんは、とても とても悲しみました。


     何日か経って、すずめのチッチがおおあわてで、町から帰って来て言いました。

    「みんな、みんな。ダックがいる所がわかったよ。ダックは、とっても元気でね。シルバーおばさんに 元気だと伝えてって、たのまれたよ。今度の木曜日 こっそり抜け出してみんなに会いに来るってさ」

    ダックは、町で一人ぐらしのおばあちゃんと暮らしているそうです。そして、とてもかわいがってもらっているそうです。おばあちゃんのむすこさんが、森に来た時ぐうぜんにダックを見つけました。

    おばあちゃんが、一人ぐらしで さみしいだろうと おばあちゃんの話し相手にダックをつれて帰ったそうです。すずめのチッチが赤い実を食べに行く家の庭でダックに出会って、その話を聞いたそうです。


     そして、木曜日にこうして会えたのです。

    「元気で良かった」

    シュンが、ダックに ほほえみました。

    「うん。なかなか抜けられなくてね。でも とてもやさしくしてもらっているから、心配しないで」

    「森に帰っておいでよ」

    シュンやシルバーおばさんが、いいました。

    「それが、ぼくがいなくなると 人間のおばあちゃんが、とても悲しむんだ。だから…」


    お世話になっているのは、

        動物ではなく人間かもしれません―


    「そっか。はなれていてもいつも思ってるよ」

    「うん、時々来るよ」

    「みんなで、待ってるよ」

     ダックは、夕ぐれまで みんなと遊んでおばあちゃんの所へ帰っていきました。 おしまい

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