島牧村の山奥、泊川沿いを走る立派な道路。

 

 

この道路の名称は北海道道836号線島牧美利河線といいます。小さく見える河鹿トンネルを抜けたところで行き止まりになっています。今回はこの道路が建設中の頃、もう20年以上前の話です。

 

 

新しい道路が出来る前は右岸に細い未舗装の林道が走っているだけでした。当時私は仲間2人でこの美しい清流の泊川で釣りをしていたのでした。すると対岸の藪から物音がしました。当然イメージするのはヒグマです。「これはやばい!!」と思いましたが、このような場合絶対に背を向けて逃げてはいけません。3人とも鉈を持って構えます。しかし音が近づくにつれ白いものが見えました。一安心です。それは白い手ぬぐいを頭に纏った男でした。その男は川を渡り私たちを見るなり開口一番「この川は釣り禁止の川だよ!ときどき監視員が来るから気を付けた方がいい」という。なるほど!!道理で釣れるはずです。私たちはすぐに釣れたヤマメをリリースし竿を納めました。

 

 

しかし私たちがヒグマ並みに驚いたのはこの男の身なりでした。汚れてボロボロの軍手には根の部分を麻の布で養生した「岩松」を2本持っていました。山で採ってきたと思われます。白い手ぬぐいには虫が這って顔も虫に刺されて腫れあがっていました。服もボロボロで何故履いているのか分かりませんが地下足袋も泥が付き綻びていました。相当長い時間藪漕ぎをしていたのに違いありません。

しかし何故かこの男は充足感に満ちた感じでした。そして手に持っていた「岩松」の正体とは・・・次回に続く!