前日の雨もすっきりと上がり、快晴です!
この日朝イチで向かったのは北山区にある世界遺産の上賀茂神社。
雨に洗われた春の空気が何とも清々しく、小川も流れる緑豊かな境内の散策には正に打ってつけでした。
立派な一ノ鳥居奥には、有名なしだれ桜の姿。
既に蕾は開花間近とぷっくり膨らんでいて、花の姿は見られないながらも木全体が淡い桜色に染まっています。
咲いていたらさぞ見事だったろうと思うと少し残念な気もしますが、開花後ともなれば、こんな閑静な境内の散策は出来なかったかな。(^_^;)
細殿(ほそどの)の前では円錐形に整えられた立砂が目をひきます。
この立砂、鬼門や裏鬼門に砂を撒いて清める「清めのお砂」のルーツなのだとか。(神社でバイトしていた身なのに、知らなかった・・・)
境内の片岡社は昔から縁結びの神様として知られているそうで、可愛らしいハート型の絵馬が一杯! ^^
こちらの絵馬は形だけでなく、十二単を纏う紫式部が描かれたあでやかなデザインでした。
その昔彼女も良縁を願って片岡社によく参拝した・・・という逸話に由来するらしく、実際「新古今和歌集」には参拝時の気持ちを詠んだ紫式部の歌が残されているんですね。
「ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし」
(ホトトギス(将来の結婚相手)の声を待っている間は、この片岡の社の梢の下に立って、朝露の雫に濡れていましょう)
“京都最古”と言われる上賀茂神社のその古さが実感されてきます。
歴史上の人物との深い縁が多い土地柄とは言え、紫式部のような御大を持ち出されると、ここでもまた「はは~。さすが京都・・」であります。(;^_^A
ちなみに朝一で当地を目指したワケは、その清々しい空気だけでは、なく・・・
もうちょっと香ばしいモノもありまして。
昼には売り切れてしまう事が多いという、“上賀茂神社門前と言えば『神馬堂』の焼き餅”!
これこれ。やっぱり頂いておきませんと~♪ o(^^o)(o^^)o
手のひらサイズの小さなお餅、中には上品な餡子がたっぷりでした。
想像以上のミニサイズにつき、母は一つ、私は二つ。素敵な10時のおやつになりました。
門前から明神川沿いに、大田方面へと移動します。
上賀茂神社の神官を勤めてきた家々の御屋敷が連なる通りはとても風情があって、保存地区に指定されているようでした。
景観保護の為にバックミラーや街頭の支柱はナチュラルカラーのこげ茶で統一されていてスッキリ!こういうほんのちょっとした工夫、保存地区だけでなく普通にどこの街中でもやってくれたらいいのに・・・
途中、珍しい花を発見
一つの木に二色混ざる梅は珍しくありませんが、一つの花の中に紅白混ざるものは初めて見ました。思わずパチリ。
大田神社裏の小路の竹林脇を抜け、当初この日のランチ場所にしようと思っていながら予約の取れなかった「御料理秋山」の前をやや恨めし気な視線を送りつつw 通り過ぎ(余談ですが。ミシュランの星が付いてすっかり予約の取れなくなってしまったというこちらのお店、予約のキャンセル待ちをさせてくれるという丁寧な対応をして下さいました。当日まで期待は捨てずにいたものの今回は無理で残念・・・。ただ、お陰で後述の素敵な懐石処に出会う事となります。)、北山に住む友人宅へと向かいます。
数年前に都内から京都に移住した友人宅への初訪問&所用を済ませ、これから紫野界隈でランチの予定だと告げると「それなら良い所がある」と彼女の行き付けを教えてくれました。
何でも下鴨茶寮で10年程調理長を勤められた方が独立したというお店。母と二人、期待に胸を膨らませて再び移動~
友人が月イチで通うという「御料理ふじわら」は、堀川北大路交差点のすぐ側にありました。
古い町屋を改装した店内はこじんまりとし、昼はご主人が一人で切り盛りされてらっしゃるご様子。
カウンターに案内されて、早速昼のコースをお願いしました。
季節感溢れる先付に、やはりここは冷酒を合わせて。
くぅ~~~~~
この後お造り、焼き物、蒸し物、汁物、香の物とご飯、デザート・・・だったでしょうか。これで「ミニ懐石」、何と3千円っ(@_@。
あまりの驚愕プライスなので、お値段まで書いてしまいます。笑
しかも、どれもとても丁寧に仕込まれていて・・本当に至福のひとときでした。
ご主人の目の前に座っていたため色々お話を伺う事ができたのですが、有名店の板場を仕切ってらしたとは思えぬ低姿勢で誠実なお人柄にすっかりファンになってしまった母娘。
できるだけ良質の素材を、如何に美味しく廉価に提供できるか。この点をとても重視されているご様子ですから、頂く側としてはこんな有難いお店はありません。
京都に来たら毎度こちらに伺う事が、今後の楽しみになりそうです。
Mちゃん、素敵なご紹介を本当にありがとう!
すっかり満腹になってお店の外に出ると、痛いほどの日差しが。
この日は3月半ばとしては記録的な暖かさで、前日の雨との相乗効果でしょうね、緑が一段と青々しくて眩しい程。。
大徳寺の広い敷地内はどこも、松の新芽の匂い立つような芳香が充満していて、「松ってこんなに匂うものだった!?」と驚かされました。
大徳寺法堂
庭園で有名な龍源院
更に、修学旅行以来で金閣寺まで足を延ばしてみました。
こちらは流石に海外からの観光客が多く、“やっぱりGOLDってわかりやすい響きなんだろうなぁ”なんて事を思ってみたり。(不謹慎?)
ですが快晴の空のもとで輝く姿、それが池に映る様はやはり美しいですね。
こうして盛沢山な3日間に心から満たされて、夕刻、帰路につきました。
久し振りに乗るのぞみは、そのシートピッチの広さと快適さをついつい飛行機と比較してしまいます。快適ですね~、さすが日本が誇る新幹線! (でもちょっとだけ、真ん丸お鼻が懐かしくなってしまう昭和生まれな私。。 ^^;)
最後に、今回の旅の戦利品を ♪♪
旅先ではかさばるのでご朱印帳は持参せず、伏見稲荷と金閣寺でそれぞれ一枚紙でのご朱印を頂いて来ました。
がっ。( ̄_ ̄ i)
・・・びっくりさせられたのは、伏見稲荷・・・
何と、コピー朱印!日付だけが当日書き入れられたものというお手軽品。有難みないんですけど~。(脱力)
それに比べて、金閣寺のこの見事な達筆ぶりと言ったら この雲泥の差は面白すぎますよ?笑
そして高台寺のすぐ脇で、初日に一目惚れしてお持ち帰りとなったバッグ。
長い事素敵な竹製バッグを探していたので、「ああ、色も形も正にこれ!」な一品に出会えたのは、今回の旅で嬉しかった事の一つです。
一瞬迷う値ではありましたが、日本の職人さんが編んだ国産竹は、目も色も美しく。。柿渋染めの巾着もいい味出しているし、持ち手の竹はつやつやに漆が塗り込まれていて、大事な一生ものになりそう。(実際、100年以上平気でもつそうです)
しかしこのバッグを置いていた竹専門店の方に伺った話はちょっと考えさせられるもので・・・
世の流れに乗って一時はお店のHPを持っていたそうなのですが、「写真を載せるとあっという間に某国にコピーされるので、HPはやめました」と。新作が掲載されると半月後にはそのデザインが真似され、小物などは100円ショップに出回るようになってしまうと嘆いてらっしゃいました。
安かろう悪かろうでもそれを支持する人のいる限り、真っ当な職人さんの受難は続いてしまうのかしら。こんな所もアベ○ミクスで景気が上向いたら、少しは改善される事を期待したいですが。。
さて。ひとまず遊び納めできたところで、いよいよ明後日(あ、もう明日かな)より社会人復帰の予定でいます。
果たして無事勤まるのかはかなり不安なところですが、まずは満員電車克服に向けて。頑張らねば。(^_^;)