TMP音楽祭
タカスペでトップスターが女役するとか、きっと今だったら観られませんよね。トップさんが本公演のショー作品じゃない企画ものの作品で女役とかってかなり斬新だったと思いますが、今やってくれても全然いいんだけどな。
懐かしい響きです。
『タカラヅカスペシャル2017』
を観てからというもの、どうしてもモン・パリ誕生60周年記念の公演が観たくなり、中でも4組の選抜メンバーが楽しめるTMP音楽祭『ラ・シャンソン』が見たくてたまらなくなり、昨夜見ました。
「TMP音楽祭」と呼ばれる以前のこういうイベント公演のタイトルはしりませんが、その後TCAスペシャル、タカラヅカスペシャルと名前を変えて今なお一年に一回のお楽しみ、祭典のようなイベントとして上演されています。
残念なのが近年は梅田芸術劇場で上演されるようになり、宝塚大劇場で上演されなくなったこと。
3年前だったかな。一度大劇場で上演されましたが、また梅芸にもどっちゃいました。
なんでホームでやらないんやろ。
でも今は全国の映画館でライブビューイングしますので、遠方でもみられる。
ということは、いずれは東京でタカスペが上演されるなんて日もくるのかなぁ…。
もしそうなればそれはそれでさみしい。
さて、『ラ・シャンソン』です
当時の4組のトップコンビは、
花組:高汐巴さん、秋篠美帆さん
月組:剣幸さん、こだま愛さん
雪組:平みちさん、神奈美帆さん
星組:峰さを理さん、南風まいさん
構成・演出は、
内海重典さん、小原弘稔さん、酒井澄夫さん
のお三方。なんてデラックスでスペシャルな演出家メンバーなんでしょう
見ていた当時は、
『ラ・シャンソン』っていい作品だなぁ
なんか好きやなぁ
って思ってだのですが、今この演出家たちの名前を見ると、それ納得❣️って思います。
なんせこの公演まずは構成が素晴らしいんです。
宝塚ご自慢の生オケはオケボックスに。
本舞台を広く使います。
これが全組合同のショー作品を見ているようで、オープニング直後からものすごくテンション上がるんです。
この作品は五部構成になっているのです。
第一部
「サ・セ・パリ」
からいきなりワクワクの連続。出演者一人一人にちゃんと見せ場があり楽しいのです。
曲目はタイトル通りパリを舞台にシャンソンに次ぐシャンソンで、みなさんしっかり聞かせてくれますし、テンポも良くて衣装も様々。
今みたいにみんなお揃いなんてのが特に第一部ではないので、いろいろ見て楽しめます。
そこのところが古い作品なのですが、新鮮で楽しくてよいのです。
今のタカスペは、やはりトップさんメインで以下の出演者の出番がちょっと少ない感じがしてそこが残念。
この時代の特に『ラ・シャンソン』という作品は、本当に各組のいろんなスターさんの見せ場があります。
ま、見せ場があっても聴かせる歌、魅せられる歌が歌わなければ意味はありませんが、そこんとこもちゃんと皆さん実力が備わっていて素晴らしいのです。
第二部
「ベル・エポック」
では、トップ、2番手(大浦みずきさん、涼風真世さん、杜けあきさん、日向薫さん)、専科のお二人(明日香都さん、矢代鴻さん)の聞き惚れる歌声も堪能できます。
雪組は一番出演者が少ないのですが、第二部では実質3番手のいっちゃん(一路真輝さん)までソロで歌ってるのは雪組だけ。
そして雪組トップ娘役のやっちゃん(神奈美帆さん)だけソロ歌場面があります。
やっちゃん、可愛いなぁ💕💕💕
花組は実質3番手だったルコさんのソロはなく(第三部でソロ歌ありますけどね)、娘役の峰丘奈知さんのソロ歌があり、舞台上にも峰丘さんだけ。
こういうのはなかなか今の時代ではないことですね。でもこういう構成が楽しいんですよね。いかにも祭典という感じで。
先日見たタカスペではせーこ(純矢ちとせさん)のソロ歌がありましたが、舞台、劇場の空間を一人で埋めるわけではなく、他の娘役たちも舞台上にいましたから。
なつめさんの♪「バレンチーヌ」の時には月組の娘役ちゃんたちがダンサーとして登場し、舞台が一際華やかに
なつめさんが羽根智里さんと一瞬組んで踊るのですが、なんともエレガントです
もさくさん(平みちさん)が♪「パリのフラメンコ」で男役を引き連れてかっこいいダンスを見せつつ歌えば、なんとなんとミネちゃん(峰さを理さん)は、♪「パリはシャンパン」を女装女役で披露。ミネちゃんの歌声、素晴らしい。
けれどおみ足も細〜い。
ミネちゃんが楽しげに男役たちを引き連れているところもいい。
私、10月の妃海風ちゃんのソロコンサート『Magic!』の、ラストマジックの衣装を見て、なんか懐かしい気がするって思ったのはこの時のミネちゃんの衣装と色といいデザインといい似ていたからなのかしらね
特に真風くんとかで見たいわぁ。
珠城さんは想像できるけど真風くんは未知数。
明日海りおさんなんて普通に可愛いにきまってますし、サンテの中詰めでもやってましたもんね。望海風斗さんはどうだろう。なんかめっちゃノリノリでこだわって楽しげにやってくれそうな予感が致しますが。
第二部のラストのペイさんもミネちゃんに続きその美脚を思いっきり披露してくれてますからねぇ。なに?同期で揃えたのか!?
なんせ二人とも女役の姿で男役たち引き連れて歌うのが楽しそうなんですわ。
ペイさんなんかは、引き連れてる男役たちがモーレツ投げキッスしたり、いろいろとモーションかけて、振られたらバタっとコケたりする姿がおかしくておかしくて。しかもぺいさん多分ジウケしてましたね。歌いながら思わず「ふふっ」って笑ってましたから。
第三部
「パリ・ド・ニュイ」
は、スタートからまたガラリと雰囲気が変わります。未沙のえるさんがいい感じに進行役を勤めてます。
今年のタカスペでは専科の三人(華形ひかるさん、星条海斗さん、沙央くらまさん)がバックに可愛い娘役たちを従えて、♪「シャンパーニュ」を歌っていましたが、『ラ・シャンソン』では涼風真世さん、一路真輝さんの二人が、ミネちゃん、ペイさんに引き続き美脚披露でした。
第三部の♪「サ・セ・ラムール」はまさしくアダルトな感じでしっとり聞かせてくれました。
♪「都会のマリー」(ヤンさん、ミキさん、三城礼さん、梢真奈美さん、じゅんべさん、こけしさん)
みたいなフレッシュな男役娘役の三組
♪「ベイビー・カボーン」(キャルさん、まさえちゃん、ニナちゃん)みたいな娘1と他の娘役のトリオ
幸和希さんと郷真由加さんは、当時3番手以下、または別格路線的な番手格の方たちでしたが、二人の歌の場面をもらってます。
この時の衣装がね…。
今はこんなんなかなか見られへんで
という別の意味でなかなかなものなのですが、こういったシーンも今のタカスペに欲しいところ。
あと、第二部で峰丘奈知さんがソロを歌ったように、第三部でも♪「恋心」を春風ひとみさんのような歌えて雰囲気もある娘役にその場を持たせ、観客を魅了する歌声を聞かせて、
なおかつ、バックダンサーには瀬川佳英さん・安寿ミラさんを起用。
しかもヤンさんは女役!
っていう豪華な使い方。
こういう構成・演出ってファンとしてはたまりません。春風ひとみさん、マジ歌ウマさんですし、瀬川さん、ヤンさんのダンスもとてもいい。
♪「カンカン」の完全別格実力派路線のトリオ
(瀬川佳英さん、あづみれいかさん、燁明さん)
のシーンはとても華やかで楽しいです
瀬川佳英さんはダンサーなイメージですが、歌も芝居もできるオールマイティな方でした。
私、大好きでしたよ。
そうなんだよなぁ…。
今のタカスペではこういうのが足りないんだな。
そしてそして、第三部のラストを飾るのは、かりんちょさん。しかもこれまた女役。
バリの夜。
ショーの最後に花形スター登場
といったていでしょうか。
そしてやっぱり歌ウマさんです。
パリの夜のショーのラスト。華やかですよ。
パリの夜のショーのラスト。華やかですよ。
エスコート役はカナメちゃんといっちゃん。
第四部
「シャンソン・ド・タカラヅカ」
シャンソンの世界を堪能できるシーンになっています。第一部と同じような二人から四人ぐらいの小さい編成での歌披露の場面の連続です。
こういうのは何度も言いますが本当に楽しいしファンは嬉しいのです。
♪セ・マニフィーク
ちょっと間違ったらものすごく危険な曲ですが、
ルコさん、サイコさん、ネッシーさん、シメさんが爽やかだけどそれぞれに熱く歌ってます。
シビさん、明日香都さんの
♪「夜霧のモンマルトル」
はしびれますよ。こういう歌声、今の宝塚ではなかなか聞けないなぁ。
♪「ボン・ビアン・パリ」
は、トップ娘役4人が歌います。
美しいわぁ
♪「シャンソン・ド・パリ」
おなじみの曲です。
私的には桐さとみさん、北斗ひかるさんにソロパートがあるところが嬉しい😆
桐さんにしてもはっぱちゃんにしても別格路線の方たちですが、第一部に続きちゃんと見せ場があって、大切に使われてるなと思います。
2番手3番手のかりんちょさん、カナメちゃん、いっちゃんのトリオも第一部同様に3こ1で使われてます。
うん。
やはり構成的には第一部に戻った感じ。
第四部ラストは、各組のトップスター四人が一人ずつ出て、第一部では短めでしたが、じっくりしっかり聞かせてくれるのですが、その歌がまた素晴らしいんですわ。
なつめさんの♪「メモアール・ド・パリ」
なつめさんは立ち姿や、ちょっとした動作一つとっても洗練されてきて美しいです。
↓
ウタコさんの♪「君を待つ」
ウタコさんの歌声にはいつもハートを感じます。
リーゼントもいつもキメてきて素敵
↓
モサクさんの♪「恋の病」
モサクさんは優しい歌や切ない歌が似合います。
笑顔もいいんだな。
↓
ペイさんの♪「そして今は」
この曲、大好きです
そしてこの曲の時のペイさんの目ヂカラ強し。
迫力あります。
ペイさんのセリフ回しや歌声はかなり独特なのですが、私は大好きです
↓
ミネちゃんの♪「愛の旅立ち」
もうもう本当にミネちゃんが情感たっぷりに歌い上げる♪「愛の旅立ち」はね、かなり心に響きます。私の中では「愛の旅立ち」=峰さを理ってぐらい強烈な印象なのです。
この時代のトップさんたちの何が好きか。
それは、色々ありますよ。
個人的にも好きなところは別ですし。
でも、共通して言えることは、
太めの横描きもみ上げと太い眉毛❣️
これ、なつめさんはちょっと違うんです。
なつめさんはやや若い感じのもみ上げを描いていて、眉もそんなにビックリするほど太くない。
でも、ミネちゃんも眉はそんなに太くないかな。
時代なんですかね。。。
宝塚メイクは時代とともに変わると思うので時代なんでしょうね。
あのもみ上げと目頭あたりが猛烈に太い眉毛はホントに見ていて落ち着くのです。
変
今はなかなか見られないんですよね。あーいうもみ上げも。学年はもしかしたらこの当時のトップさんの方がいまのトップさんたちより下だったりもするかもなんですけどね。
ペイさんの眉なんてすんごいですから。
こだわりもあるんでしょうけど、芸術???って思いますよ。
第五部
フィナーレ
♪「すみれの花咲く頃」
名曲ですよねぇ。宝塚歌劇の代名詞。
トップ娘役四人が披露
♪「モン・パリ」
こちらも名曲です。
今度は男役トップ四人となつめさんが銀橋に出て歌います。
続けて各組の階段降り。
これがまた面白い。
各組のカラーが出ます。
とにかく明るい花組
とにかく楽しい月組
ちょっぴりおとなしめの雪組
おもろい事大好きな星組
そんな感じでしょうか。
大劇場で公演すると、この大階段が使えるというのも魅力の一つ。やっぱり大階段って、華やかで、ザ・宝塚な感じがして素敵ですよ
TMP音楽祭『ラ・シャンソン』のラストを飾るのは、
♪「愛の讃歌」
シャンソンといえばこれですわ。
しかも各組トップコンビが組んで熱く見つめあって歌うのです。
これね、たまりませんよ。
もう愛が溢れすぎてて、トップコンビによって見つめ合い方も違っていて、まさえちゃんとか見つめるの忘れてて、ペイさんに肩トントンされてるし、ウタコさんとミミちゃんはどうしましょうなほどに熱く熱く(//∇//)見つめ合ってますし、見てるだけでハッピーになれるし、見ていてふと気を緩めるとにやけてます。
でもね、
こーいうのも今の宝塚のタカスペで観たーーい❣️❣️❣️と、激しく思うのです。
TMP音楽祭。
中でもこの『ラ・シャンソン』は、かなり上質のスペシャルショーだったと何度見ても思えます。
『ラ・シャンソン』について長々とそして熱く語ってしまいましたが、最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。