原題 「Murder by Numbers」  2002年・アメリカ




一見共通点もないようなクラスメイトの男子生徒二人が犯す完全犯罪を、女刑事が追い詰めていくサスペンス。



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あらすじ


ハイスクールの人気者、リッチなリチャード(ライアン・ゴズリング)と、頭はイイけど皆から敬遠されているオタクのジャスティン(マイケル・ピット)。一見、友達に成り得なそうなこの2人は、実は裏で恐ろしい計画を立てていた。それは、兼ねてから実行してみたかった完全犯罪。そして2人はとうとうそれを実行に移し、見事、成功したかと思えたが、事件の担当刑事キャシー(サンドラ・ブロック)の捜査が、次第に彼等を追い詰めていき・・・・。






この作品は、邦題の「完全犯罪クラブ」というコピーに惹かれたのと、マイケル・ピットが出ていたので見ました。


「ラストデイズ」や「シルク」、「ファニーゲームUSA」で完全にマイケル・ピットの魅力に取りつかれてた私に


とっては、この作品は見たかったうちのひとつ!


最初にマイケル・ピットを見たのはラストデイズでしたので、それよりも前の作品をあとから見ると、少し新鮮な


感じがして個人的にはよかったです。







ストーリーとしては、思春期の学生の危うい凶器のような精神面がよく描かれていたものの、はたして女刑事


役のサンドラ・ブロックの過去のストーリーなんかは、そこまで深く描かないほうが、逆に良かったのではないか


と思いました。


サンドラ自体にも、今回の映画でもあまり魅力はなかったです・・・・。


もちろんある過去を背負った刑事ということで、華やオーラはわざと消していると思うんですが。


別に他の役者さんでもよかったんじゃないかなぁと。









でもあまりにも目を惹く女優さんじゃなかったからこそ、マイケル・ピットやライアン・ゴズリングの危ない青少年


の怖さが引き立っていたのかも。






ラストシーンや、この映画の終わり方自体は、正直びっくりするわけでもなく、ただただ見ていた感じでしたが、


やっぱり思春期の子供って、怖いなって改めて感じたので、ぞくっとしました。


もちろん全員がこういう子供じゃないですけど(そんなんだったら世の中怖すぎる)誰にでもああいう邪悪な悪魔


のような心が生まれることが多い時期なんですよね。




そういうことを改めて「思い知った」映画なので、その点は見て良かったと思います。



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完全犯罪にはスキがありすぎる感の作品でしたが、そこにこだわらず「怖くて脆い思春期の男子生徒の心情


や、そういった怖さを再認識すること」をメインに見ると、いい映画だと思います。


ふたりの微妙な距離感や、どっちが先に裏切るか、言葉では信じてると言っても、心では本気で信じることの


できない、犯罪者同士。


危なく、もろい友情。 その友情も本物なのか、どうなのか。


こういった描写はとても良かったです。


なので、サンドラが主役のようなDVDのパッケージやポスターになっていますが、ぜひこの生徒ふたりを中心


に映画を見て頂いたほうが、倍楽しめると思います。










この映画は、マイケル・ピットのファンにはぜひ見てもらいたいです。


美しいです。 ぞくっとするような恐怖と美しさを併せ持つ感じは、マイケル・ピットだからこそできるような役


だったので、ぴったりのイメージでした。


人を信じない、人から少し離れたところにいる人間、という点も、マイケル・ピットが上手に演じていました。



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私はマイケル・ピットファンなので、とっても堪能できました★



ライアン・ゴズリングはとっても若いです、この作品の頃。


このあと、「きみに読む物語」や「ラースと、その彼女」といった傑作に出ているので、この時期のライアンも


要チェックです。



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この映画はサンドラ・ブロック意外は、キャスティングはとっても良かったと思います。




邦題が「完全犯罪クラブ」なので、完全犯罪を期待してしまいますが、作品の本質のテーマは別のところに


あるので、もう少しひねった邦題が良かったかな。






久しぶりにサスペンス系を見たいかた、マイケル・ピットが好きなかたにはおススメです。


こういう暑い夏には、もってこいの映画かもしれませんね。


ストーリー展開や、結末よりも、この時期のティーンネイジャーの心の闇や、悪魔のような思考に、ぞっとさせ


られます。






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