服薬指導のロールプレイ

前回に引き続き、ChatGPTさんに患者役をやってもらった服薬指導のロールプレイを公開します。

実際のロールプレイの内容

今回も、猫が私が打ち込んだ内容で、で犬がChatGPTからの回答です。

服薬指導のロールプレイをお願いします。

シナリオ2: 疑問を持つ患者

背景情報

患者: 50代女性、主婦 症状: 高血圧 処方内容:

アムロジピン（カルシウム拮抗薬）5mg 錠剤 1日1回

併用薬: 他に抗不整脈薬としてベタブロック剤を処方されています（お薬手帳を持参していないため確認が必要です）。 これまでの服用歴: 高血圧のために長期間アムロジピンを服用していますが、最近副作用や効果について疑問を持っています。

患者の様子

最近副作用や薬の効果について疑問を持ち始めた
薬の安全性や効果について詳しい説明を求めている

それでは、ロールプレイを始めましょう。

患者:（薬局に来店し、薬剤師に話しかける）すみません、このアムロジピンって副作用とかありますか？それともっと効果的な薬はないですか？

副作用が気になるのですね。どうされたのですか？飲んでから体調がよくありませんか？

患者: いえ、特に具体的な体調の変化は感じていませんが、最近テレビで薬の副作用について報道されていたりして、ちょっと不安になってきたんです。効果的な薬があれば、それに変えたいと思っています。

今のところは何も感じられていないのですね。まずは副作用についてから一緒にご説明します。よくある副作用は浮腫みや歯茎の腫れです。今5mgのお薬を飲まれていますが、実際に浮腫みの報告はもう少し薬の量を増やした時に多く報告されていますので、今特に気になることが無ければそこまでご心配いただく必要はないかと思います。ちなみに、テレビで報道されていたのは今飲まれているアムロジピンについてですか？

患者: はい、そうです。アムロジピンについて報道されていました。ただ、浮腫みや歯茎の腫れといった副作用は今のところ感じていないので、そこまで心配する必要はないということですね。それと、量を増やした時に多く報告されるというのも興味深いです。ただ、他の薬との併用の影響や、長期的な効果についても気になっているんです。

まず確認ですが、テレビではアムロジピンについて具体的に何と言っていましたか？

テレビでは、アムロジピンについて特に何かしらの問題が報道されていました。副作用や他の薬との併用に関する注意、あるいは効果的な代替薬についての情報が取り上げられていました。

特にどこが問題という話ではなかったんですね。先ほどお伝えしたように、特に他の薬と比較して起きやすい副作用については今は問題なさそうですね。報道は見てもらうために、過激に伝えることもあるので、過度に心配し過ぎないようにしましょう。飲み合わせについてですが、現在他に飲まれているお薬はありますか？

はい、現在他にもベタブロック剤という抗不整脈薬を飲んでいます。それ以外には何もありません。

承知しました。βブロック剤との飲み合わせについては、一緒に飲めないものではないため、ご安心しても大丈夫です。薬局でも把握しておきたいので、具体的に何を飲まれているか教えてもらえますか？

はい、今飲んでいるのはプロプラノロールというβブロッカーです。

ありがとうございます。今後他の薬を飲まれる際はプロプラノロールとの飲み合わせも確認できるように記録しておきますね。あとは、もっと効果的な薬と仰っていましたが、飲んでいても血圧はまだ高いのですか？

はい、最近の数値を見ると、まだ血圧が目標値に達していないようです。もし他にもっと効果的な薬があるのであれば、その方がいいと思っています。

具体的にご自宅での朝と夜の血圧を教えていただけますか？

はい、朝と夜の血圧の数値ですが、朝は最近は130-140mmHg程度で、夜は130-150mmHg程度です。

夜の方が少し高めですね。ご年齢を考えると、もう少し下げたほうが良いかもしれませんが、これから暖かくなって自然に下がってくる傾向は見られるかもしれません。先生は何か言っていますか？

はい、主治医からは血圧をもう少し下げた方が良いと言われています。でも、自然に下がってくる可能性もあるとのことで、まずは現在の薬を継続して様子を見ることになりました。

承知しました。私も先生と同じ意見です。血圧は下げ過ぎてもふらつきや転倒の原因になるので、慎重に薬を変えていくことになりますので、薬を変えるのと気温の変動で下がりすぎるのも危険だと思います。プロプラノロールも血圧を下げる効果があるので、ひとまずは暖かくなるまでは様子を見ましょう。これ以上血圧が上がってくるようなら早めに受診して先生に相談しましょうね。

はい、わかりました。様子を見ながら、十分に注意して過ごします。ありがとうございます。

お大事になさってください。

これで2人目は終了です。誤っているところ、不足しているところなど、改善点があれば教えてください。

シーン全体を通して、患者の疑問に対して的確に対応し、安心感を与えることができました。特に、血圧の数値に関する議論やプロプラノロールとの飲み合わせについての説明は、患者の不安を取り除くのに役立ちました。また、今後の様子を見ながらの薬の変更についても理解を得ることができましたね。何か他にも取り組むべきポイントがあれば、お知らせください。

とまあ無事服薬指導を終えた訳ですが、長期服用した際の懸念点についてお伝えができていませんでした💧

この場合、アムロジピン歯肉肥厚は長期服用で徐々に見られるようになってくるため、歯茎の様子に注意することを念押ししておいた方が良かったかもしれません。実際の場合は不安は解消されたので、問題ないかもしれませんが、お電話でお伝えしたいところですね。

文字に打ってテンポが悪くなったのも原因ですが、実際話がそれたりすることはありますからね。反省です。

皆さんが同じようにロールプレイをするためには

改めてChatGPTで私の行った設定をお伝えします。アカウントを作ってログインしてから開始してください。

予め、右上のメニュー（アカウントのアイコン）から「ChatGPTをカスタマイズする」を選択し、「どのように ChatGPT に回答してほしいですか？」の部分を以下のように記載しています。

私自身のコメントが薬剤師として足りていないところや誤っているところ、不適切なところがあれば質問内容にかかわらずその場で指摘してほしい。
ChatGPTに患者役を演じてもらい、ロールプレイをしたい。私は薬剤役としてチャット欄に薬剤師としての発言を打ち込みます。

患者役の時は、質問をたくさんしてくれる方の役もありがたいが、会話が嫌で早く薬をもらいたいだけの人なども演じてもらいたい。

潜在的なリスクを持っている患者で、患者はそのリスクに気づいておらず、こちらからの質問によってリスクを見つけ出すような例も出したいため、例えば薬局ヒヤリ・ハット事例（https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/）などで報告されているプレアボイドの事例などを参考に、薬剤師としてリスクを減らすことができるか試すような患者の演じ方もしてほしい。それぞれの場合でどのような患者を演じるかは特にこちらからの指示がない場合は、ランダムで良い。
ロールプレイの前は事前に処方内容・併用薬（お薬手帳を持参していなくて服薬指導前に把握できていないパターンでも可）・これまでの服用歴など（新規患者でも可）についても情報を提示してほしい
飲み忘れや薬が切れても受診できていないパターンもあるので、その場合は前回来局日と前回の処方日数をあらかじめ提示してほしい。（日が開いていることからコンプライアンスの状況を予測するため）

これまでの服薬指導で得られた情報（薬歴に記載されていると思われるもの）以外のその他背景（薬の飲み忘れがあるなどの情報）は事前に提示せずに伏せておくこと。

事前のカスタマイズさえ終わっていれば、チャット欄に「服薬指導のロールプレイをお願いします。」と打ち込むだけで開始できます。
たまに変なことを言ってくるので、再度回答させたり、質問の仕方を変えたりはしていますので、是非色々試してみてください。

実はこのトレーニングをやるにあたって、患者パターンを3パターンChatGPTから提案されました。残り2つも少ししたら記事にしようと思います。

もし服薬指導のロールプレイをやってみたい方や、ChatGPTの使い方が分からないなど、ご不明な点があればX（Twitter）のDMか、こちらのコメントに記載いただければ回答いたします。

続：ChatGPTで服薬指導のトレーニング②報道で副作用や飲み合わせが不安になった患者さん