R6.4.17(水)

 今、「円を創った男」(渡辺房男著 文芸春秋)を読んでいます。この本は、大隈重信が「円」をつくるまでのお話です。

 大隈が、外国官副知事、会計官御用係となって、大阪から活動場所を東京に移したのは、明治2年3月半ばでした。

 そのころ大隈が住んでいた場所が、築地です。

 もちろん、築地市場は昭和10年の開場ですから、当時はありません。早朝には隣の築地本願寺の読経の声が聞こえたと書いてあります。

 場所は、現在の新大橋通り波除通りが交差するあたりで、大隈が明治政府から拝領するまでは、旗本の戸川捨次郎の屋敷でした。五千坪もの広さだったといいます。