若者を惹き付ける磁力のある町にヒントがある
先日、総務省が、日本全国で、空き家が、820万戸を数え、総住宅戸数の13.5%で過去最高になったことを発表しました。
以前から、人口減少に拍車がかかっている地方の町では、空き家対策は、頭を抱える問題になっており、全国各地で、空き家対策の取り組みが行われています。
そんな状況の中、民間では、空き家を活用した新しいビジネスの取り組みも行われており、昨日、起業を考えている20代、30代の若者と、空き家対策の事例として取り上げることが多い尾道の視察を行いました。
7時間程、尾道の街を歩き、NPO法人尾道空き家再生プロジェクトが手掛けたリフォームされた古民家や民間でリフォームした古民家を見て歩きました。
また、リフォームされた古民家で、ゲストハウス、雑貨店、帽子店等営んでいらっつしゃる皆さんのお話をお聞きすることができました。
私たちがお話しできた古民家を再生し商売を営んでいる皆さんの共通点は、20代もしくは30代で、尾道市外ご出身の方々であるということです。
何故、皆さんは、地元で起業するのではなく、わざわざ、尾道で起業するのか?
私は、その答えに、地方活性化のヒントがあるのではないかと考えます。
廻らせていただいた先を、一部ご紹介させていただきます。
◇あなごのねどこ
>> http://anago.onomichisaisei.com/
↑ゲストハウスの男女共用の部屋。
写真の中にある本は、空き家を掃除している時に出てきたものを、オーナーから譲ってもらったものとのこと。懐かしい本がたくさんありました。
↑宿泊者が交流できる1階の広間。
土日は、蚤の市もあり懐かしい品々や空き家再生プロジェクトのグッズを購入できます。
↑今年の5月にできた雑貨店。
広島市内の若い女性の方が、週末お店をオープンしています。
◇三軒家アパートメント
>> http://sangenya-apartment.jimdo.com/
↑尾道駅裏徒歩3分という好立地にある三軒家アパートメント。
風呂なしトイレ共同という昭和の古いアパートをものづくり発信拠点として再生。
上記の写真は、陶芸部の部屋。
↑作製した手拭いを販売していました。
↑デメリットであった共有廊下などをうまく活かした方法で再生させ、10部屋それぞれ、工房(ショップ)や事務所兼ギャラリー、カフェなど入居者自身によるDIYで自由な空間をつくり出しています。
昭和を感じさせる造りですが、上の世代ではなく、若い方々が足を運んでいるのが印象的でした。
昭和は、若者の心に刺さる時代なんでしょうか?
地域活性の核になる人材は、「よそ者、若者、バカ者」とよく聞きます。
尾道の再生された古民家には、確かに、そういった人材が集まっています。
何故、尾道に?
できるだけ多くの移住者の声をお聞きしたい。
そこに、地域活性のヒントがあると確信しています。
これからも、尾道に集う移住する若者、Uターンする若者の話を、お聞きしたい。
花咲宏基 拝
hanasaki@hanasakihiroki.jp