企業は人なり | 花咲宏基オフィシャルブログ「日に新た」Powered by Ameba

企業は人なり

「企業は人なり」という格言は、経営の神様 松下幸之助さんが、使った言葉だと言われています。

「リクルートのDNA」で、江副さんが、名起業家の言葉を記されているので、「人」関連で、ここに残したい。


江副さんは、松下幸之助さんへのインタビューの帰り際に、経営の要諦をお聞きになりました。

「人は誰でも得手なことと不得手なことがありまんがなぁ。誰に、どの仕事を、どこまで要望するかが大事やなぁ」と答えられたとのことでした。


ホンダ創業者の本田宗一郎は、採用に熱心でいらっしゃったとのこと。
「優秀な人材をホンダは欲しい。ホンダのために働く人はいらない。自分のために働く人が欲しい。」と言っておられたとのこと。
本田さんは、採用と面接試験は人事部に任せておられましたが、「入社後半年間は全員を工場に配属。その間、上長である係長へ毎週業務レポートを提出させ、半年後に藤沢武夫副社長と、レポートを読みつつ新入社員一人ひとりと1時間ほどかけて面談し、向き不向きを見て配属先を決定している」と話されていたとのこと。本田さんは、豪放磊落なイメージですが、人材採用についてはきめ細やかな方だったとのこと。


セブンイレブンを日本中に張り巡らせた鈴木敏文さんとのエピソードも興味深い。

鈴木さんが、イトーヨーカ堂の取締役人事部長でいらっしゃった時に、アメリカのセブンイレブンの事業を日本で行うことにしたが、鈴木さんが、社長になって始めることになりました。
その鈴木さんから、江副さんに「来て欲しい」との電話がありおうかがいすると、「実験店舗を作り自分で一年近く店長を務めたが、アメリカのものをそっくり日本にコピーしたのでは上手くいかないことがわかった。基本的にはフランチャイジーだが、直営店も並行して出店していかないと顧客の本当のニーズが掴めない。だから、直営店の優秀な店長が必要なんだよ。これから継続的に人材を採用していくから、よろしく頼むよ」と依頼を受けたとのことでした。

セブイレブン創成期、江副さんが、人材採用のお手伝いをされています。


成功した起業家は、「企業は人なり」を、肌感覚で理解しています。
そして、閉鎖的だった就職活動をオープンにして、学生と企業をマッチングする仕組みを、江副さん率いるリクルートが創りました。

日本経済の発展に大きな貢献をしたことは、確かです。


「政治は人なり」もしかりですが…。
江副さんには、政界に人材を送り込むアイディアがあったんだろうか?

ふと、考える。


花咲宏基拝

hanasaki@hanasakihiroki.jp