1つ前のお話はこちらです😊
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妄想、BL(O×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。
智14
ずっと地面に足がついてないみたいにふわふわしている。
今まで、オーケストラでオペラを演奏することだってたくさんあって、気持ちを入れて演奏出来るように切ない恋の話やどろどろの不倫劇なんかもたくさん勉強してきた。
好き、とか。恋、とか。愛、とか。
知識としてはもちろんあったんだけど。
初めて「好き」がどういうものかちゃんと心で分かって、でもいざ好きな人を前にするとどうしたらいいか全然分からない。
こんなに分からないとは思わなかった。
ほっぺたに二宮さんの唇が触れて、そこから身体中に桃色の音が広がっていく。
「抱きしめて、いいですか・・・?」
「はい」
そっと二宮さんを抱き寄せる。
レッスンで後ろから抱き抱える形で指導してたのに、その時とは全然違う緊張感。
二宮さんの体は柔らかくてあったかくて、強く抱きしめたいけどそしたら潰れてしまいそうで。
ふっと視線をずらすと目の前には二宮さんの白い首筋。
甘い匂いが立ち上り、思わずそこに鼻を埋めてぎゅっと抱きしめると、二宮さんが軽く身じろぎをした。
「ごめんなさい、苦しかったですか?」
「いえ・・・」
慌てて少しだけ二宮さんとの間に隙間をつくると、目の前には綺麗なトパーズの瞳。
「キス、してもいいですか?」
「はい」
二宮さんの少し潤んだ目が閉じられる。
俺も一旦は閉じたけど・・・これじゃ唇がどこに当たるか分からない。
うっすら目を開いて、両脇がほんの少し上がった二宮さんの薄い唇めがけて自分の唇を近付け、あと少しというところで目を閉じてそのまま進むとぷにゅんとマシュマロのような感触。
味も・・・マシュマロみたいなんだろうか・・・。
ぺろっと少しだけ舐めてみる。
ほんのり甘くて・・・マシュマロっていうよりミルクみたいな味がした。
そのせいなのか、俺のお腹がぐーっと鳴ってしまって二宮さんが腕の中で「ふふっ」と吹き出し、ロマンティックなムードは一気になくなった。
もっとくっついていたかったのに。
「ごめん・・・」
「お腹、空きましたね。夕飯作りましょうか」
俺の腕の中からするりと抜けてキッチンに向かう二宮さんを、「手伝います」と追いかけた。
次はあややん💛
折り返し地点!
すごくすごく楽しいだけにもう半分来てしまった、という寂しさもあって複雑です💦
大宮ちゃんは甘々になってまいりました💕