妄想、BL(A×N)のお話です。BLの意味が分かる方、妄想とご理解いただける方のみお進みください。









《side  N》

なかなか寝付けないかと思ったけど、七瀬さんのところでいろいろ非日常なことを聞いて思ったより疲れてたっぽいのと、まーくん奪還への希望が見えた安心感からか、気付けば朝だった。

朝食を終え出発しようとしていたら、なんと大野さんに翔ちゃん、潤くんまで来てくれた。

「みんな、見送りに来てくれたの?わざわざありがとう」

「相葉くんは俺らにとっても大事な友達だから。ニノ、頼むな!」

潤くんから白いハチマキを渡された。
1ヶ所、手触りが違うところがあって、よく見ると白い糸で「智 翔 潤」と刺繍がしてある。

「俺ら、行けないけど気持ちはずっとニノのそばにいるから」

そう言う潤くんと翔ちゃんの手にはあちこち絆創膏が巻かれている。

「翔ちゃんと潤くんの名前、歪んでるね笑」

「だって布で手が見えないからさー、針刺すとそこに指があんのよ。
めちゃくちゃ頑張ったんだぞ」

「ふふ。分かってるよ。・・・ありがとう」

「うん。分かってるのも分かってる笑
気をつけて行ってきて」

3人とぎゅっとハグをしてハチマキを大切に鞄にしまい、俺はいざ出雲へと出発した。
新幹線を岡山で降り、そこから特急で米子へ。
さらに乗り換え、目的の駅に着いたのは6時間半後。
その日は宿に直行してすぐに休んだ。

翌朝。
少し早めに起きてコンビニで塩おむすびを買ってきて朝ごはん。
別に食べる物は何でもいいらしいけど、願掛けの意味も込めて何となく白い物にしてみた。
白い衣装を纏うのは、人の穢れを隠して山の神に見つかりにくくするためだそうだから。

それからシャワーを浴びて着物、袴に着替え、最後にまーくんから初めてもらった手紙をお守り代わりに懐に忍ばせて、宿を出たところでハチマキをきゅっとしめて気合いを入れる。

よし、行くぞ!まーくん、待ってろよ!