退職を決断してからの仕事への向き合い方


前回、退職を決断するに至った理由について書きましたが、退職までの期間が約2ヶ月あるため、私の中でも戸惑いや葛藤がありました。



まず、最大の課題である認知症患者との向き合い方です。



退職までの2ヶ月間の間にも、認知症患者の入院は以前のように、キリなくやってきました。暴言や暴力を振るう認知症患者の入院は稀ではありますが、全くなかったわけではありませんでした。



他のスタッフがどのように対応しているのかを見ても、自分自身が以前どのように対応していたかを思い出そうとしてもできませんでした。



私が休職に至った理由を知っている同僚スタッフは、私が対応に困っているとすぐにきて助けてくれましたが、毎回助けを求めているようでは仕事になりません。



また、なるべく認知症患者との接点を少なくするように、業務を割り振ってもらったりするなど、本当に職場環境には恵まれていたと思います。



そのような職場環境にいると、以前のように働けなくなってしまった自分自身がとても情けなく思えてしまい、落ち込むこともありました。



逆に、後輩が以前の私のようにリーダー業務や患者対応をしている姿を見ていると、なんとも複雑な気分に襲われることもありました。正直に言ってしまえば、自分のプライドが傷ついたような嫉妬にも似た感情だったと思いました。



複雑な気分ではありましたが、現実の自分は同僚たちのように仕事ができず、それ以下の存在でしかないと思えて仕方なかったのです。



ですが、これも結局は考えても仕方がないこと...。自分の性格の一部なんだと受け入れ、もう自分のいるべき場所ではないと、退職日まで気を抜くことなく、自分がその時点でできる範囲の仕事と向き合う覚悟を決めました。




 TODAY'S
 
メッセージ


仕事において、うつ病の前と後での自分を比較してしまえば、全くの別人のようになってしまったと思いました。


仕事ができない自分を責めることはありませんでしたが、後輩の成長を見ると、どうしても自分のプライドが傷ついてしまいました。


でも、そんな情けない感情から逃げたのではなく、自分の判断で仕事を辞める決断をしたことだけは、今現在考えても後悔はしていません。


それは、悩んで悩んで自分自身で決めたことだからです。


自分の中で葛藤が生じていても、ひとつひとつどうするべきなのかを考えていけば、後悔のない結果が出ると思いました。



次回は、退職日を迎えての感想を書きたいと思います。