初めての一人暮らしは、ジェームス山でした。
古くて大きな洋館でした。
ご高齢のご夫婦が、住んでおられて、
ずっと昔、住み込みで働いていた女中さん達の部屋をリフォームして、女子学生に貸し出していました。
使用人専用の離れと、母屋の中の女中部屋がありました。
私の部屋は、母屋の2階の北向きの3畳でした。
畳の大きさは、現在の畳の大きさと違い、本間の大きさだったので、3畳と言っても結構広かったです。
一間の押し入れが、付いていて、これが、かなり便利でした。
窓は、北向きに一つありました。
窓から見える景色は、離れの屋根。
太陽は、一日中、降り注ぐことが、なかったです。
お風呂とキッチンとトイレは、共有でした。
洗濯は、裏庭の屋根の下に共同で干場と洗濯機が用意されていました。
初めての一人暮らし。
大きな荷物は、折り畳み式のちゃぶ台と、三段ボックスと布団一式。
当時、流行していたファスナー付きの衣装ボックス。
冷蔵庫も電話もなく、とても質素でした。
大きな押し入れがあったので、布団の片づけは簡単でした。
食事は、各自、自炊でした。
コンロが、一つしか無かったので、順番待ちがありました。
今の生活に比べたら、本当に荷物が何も無くて、それでも、何とか生活していました。