冷房、クーラーも経済効果も考えて30度、暖房だか、冷房だか別からない。
外は灼熱地獄、いや甘い、キラウエア火山の熔岩大地、全てが燃えている。燃え尽きるかなと思うと、地獄の鬼が灰を集めて持ってきてまた燃やす、瓦礫でもセメントでも全てを。地球が燃えているというよりも、宇宙が落ちてきて燃えてる感じ。熱い、熱い溶岩が空から落ちてきた感じ。
ああ、寒い寒い冬はどこへ行った。夏でも時々、ひんやりとカーディガンを羽織るような、そんな夏が、時々あった。日本には。
それが、熱帯雨林と四季温暖の違いではないか。
昼水をやると熱湯になるというのに、庭の植物に水をやる。もはや、熱湯。
植物はけなげに枯れていくのだろうか?
朝顔に水をやる。けなげに縞々の花を咲かせている。縞々の朝顔は二百万円だという。たった3日しか花を咲かせないのに。
子供は、朝顔の花に水をかけないでくれ、
どこにみずをかけるの?ホースからは、シャワーのように、水が流れ、塀に虹を作っている。根のところ、根ぎりぎりに、水をかけて、次男の宏は目を三角にして睨んだ。次男の、口元には、醤油かついており、朝食の煮魚を思いっきり食べたのだろう。美味しそうに口元が歪んでいた。
お前さんも二百万円狙いかい、何となく嫌味がいいたくなった。
近所でも縞々が花を開いており、雨を待っていた。
縞々の朝顔は、昭和の時代のことで、特効隊員さんが、縞々の朝顔をみて空から見て、手を振ってくれる、そういう言い伝えがあったらしい。
また、別の邑では、青虫が朝顔にたかると尺取りのように尺をとって2センチ位なら、大きいと防衛省に通報した。戦時中なら、幕僚府に。そして、青虫が這う方向に、ゼロ戦が墜落するので、寺を立て供養した。青寺と呼ばれた。青虫の場合は、墜落は海。黄蝶の場合もあり、山寺供養。供養の間、朝夕の勤行の鐘をつき、一千数えたら灯籠流し、山なら鬼流し。ゼロ戦部隊は、ほとんど学徒動員で駆り出された東大生で、青供養は、皆、入学時の学長スピーチで、聞いていた。青虫供養の話しを出来ない人は東大生だという。黄蝶の風習は、関西に残っている。
飛行機雲がでて青虫が這ったら敗戦、そんな言い伝えも残っている。
昭和の時代は、もはや伝説だね、兄の昭一が雲雀のように、高高と、笑った。特攻隊は昔、雲雀と呼ばれた時期があった。太陽に向かって燃え尽きるような危うさがあったのか?いや、遠くに飛べる、そうして姿が消えない、そういうゼロ戦の飛行テクニックをいうのだろう。陽がさらに照ってきて、水飛沫もすぐ消えて蒸発、気化してしまう。立秋も過ぎた。処暑、白露、秋分、季節は巡り、地球はあとどれくらい太陽のコロナに身を晒すのだろう。
入道雲が顔を覗かせていた。もうすぐ秋だ。40度、なのに、草叢では、蟋蟀や鈴虫が泣いていた。彼らは暑さに死ぬということを知っているのだろうか?
そろそろ盆の準備をしないと。ご先祖様が帰ってくる
。地獄の釜の蓋が一年に一日だけ開いて。それとも月の影に太陽が入り、地球が焼き尽くされるのだろうか。皆既月食、天王星食、そんな破壊妄想も消えない熱さである。
家では、皇潤皇后の曽祖父が、そろそろ亡くなる、白鎧をだして、祝おうではないか、と話している。戦前ならそうであろう。今は、戦後百年たっている。新しい天記が必要か?