久しぶりに市民プールへ行ってきた

うしろから背泳ぎで追ってくるおじさんに足をさわられる位、ゆっくりな平泳ぎを突き通す

おぅおぅ
私はもう誰にも振り回されたりなんか
しないんだよ

いそぐならばどうぞお先に

焦って一生懸命になんか
なったりしないもんねー
(ちょっとごめんなさいとは思う)

 

例えば泳ぐこと
とか
キャベツを延々と千切りにすること
とかは
余計なものを削ぎ落として
今、必要なものだけを教えてくれる

そしてそれが
どれだけ私を助けるかを知っている


透明な水の中で考えていたことは
えっと
仕事のこと

私は本当に好きなんだ、仕事が
だから、うまくいかなければ落ち込むし
逃げたいとも思う

だけど
失いたくないとも思う

削ぎ落とされたものの中から
磨きたいものを選んで
またきっと
そこへ、向かってゆく

はー
やっと浮上


ね、
ずっと私は
水の底から見上げる太陽が好きだった
 
透明でいる方が、楽だった



プールの帰り道に聞いた
「忘れてください」という歌が
ひどく染みたことです


僕の心があったこと、
忘れてください




しゃー
きっとみんな、うまくいく
透明の色の無限さよ

好きなものはずっと
好きなままだ。