買い物へ行こうと車に乗ったものの

あまりにも空が青いので

行き先を海へと変更

雲ひとつないばかりか
パラグライダーが浮かんでおられる
(老眼さんにも見えるー?)

頭の上を通り過ぎる時に手を振ったら
ライダーさんは思い切り両手を振り返してくれた

あれは
イケメンだったのかなー
それともただのオジサンだったのかなー

どこにどんな風に着地するんだろうって
しばらく、そのあとを追いかけた
だけど途中
引いた潮のあとが鏡のようで
私はどんな風にうつるんだろって立ち尽くしているうちに
ライダーさんはどこかへ消えてしまった

そうよ
主人公はボクで
その他の人はそうやって
どこかですれ違ったとして
別の場所でその人の物語を紡いでゆく

もしも
おじさんライダーが今日ブログを書いたのなら
ボクは登場さえしないのかもしれない
もっと壮大で興奮したライダー物語をきっと
描き尽くし眠るだろう

ボクはボクで
きみはきみ

だから
明日もちゃんと、生きるんだよ




必死こいて
あなたが必要なの、
なんて
きっと私はもう二度と言わないと思う

そこにあれば尚、しあわせ
という世界線

飛び立ちたいと思えばいつでも飛び立てる
飛び立ったその跡さえ慈しむ

居なくなったとて哀しくも苦しくもない

そういう鳥でいられたら
良いな、と思う。