桜の花びらの大きさと数 | 花の会

桜の花びらの大きさと数

今回は桜の花の形態についてです。
第一 桜の花の大きさ
桜の花の大きさを表すのに
小輪、中輪、大輪、超大輪の4段階に分ける。

小輪  花経が2.5センチ以下
中輪  花経が2.5~3.5センチ
大輪  花経が3.5~6センチ
超大輪 花経が6センチを超える

一重で一番大きい桜は「太白」タイハク
八重で一番大きな桜は「白妙」シロタエ

第二 桜の花びらの数
一重の桜と八重の桜

山桜などの野生種は
花弁が5個、雄しべが30~40個、雌しべが1個
それが何らかの原因で雄しべや雌しべやガクが
花弁になり、花弁数が増える

一重咲きの桜   花弁数が5個      桜の6割は一重咲き
半八重咲きの桜 花弁数が7~10個    薄重大島ウスカサネオオシマ
八重咲きの桜   花弁数が11~60個   白妙 シロタエ
菊咲き桜      花弁数が100~380個  兼六園菊桜ケンロクエンキクザクラ

一重の桜に比べて、八重桜は咲き始めるのが遅く、
咲いている期間が長い傾向がある。

代表的な八重桜
「関山」カンザン    大型の淡紅八重で桜湯の材料になる
「一葉」イチヨウ    雌しべの根元が緑色をしている。
「松月」ショウゲツ   樹形が傘型で花が白羽二重のような桜
「普賢象」フゲンゾウ 葉化した雌しべが象の鼻のように見える
「大提灯」ダイチョウチン  枝先に提灯のように群れて咲く桜
「市原虎の尾」イチハラトラノオ 枝が横に伸び、開花すると虎の尾に見える

北海道、松前の浅利政俊さんは「八重桜は実を結ばない、又たとえ結んでも
発芽能力はごくわずか」という通説を疑い、昭和34年勤めていた松城小学校の
生徒たちと協力して、町中の「南殿」という八重桜の実を集めた。
八重桜「南殿」は一本の木で一億個の花をつけるが、実は2.3個しかならない、
町中の「南殿」から、507粒採取した。それが翌年10本発芽、そして、5年後に、
花が咲いた、南殿の2倍の花弁数を持つ大輪の新品種だった。
浅利氏はその桜に松前の伝説に基ずき、「綾錦」と名づけた。
浅利さんは約35年間で105種の新種の桜を作った。
新品種は国内はもとより、欧米、中国、韓国、パキスタンに渡った。