桜の種類
桜の種類について、
桜の植物分類学上の位置
桜はバラ科に属する
バラ科の中に 1.バラ属
2.サクラ属
3.リンゴ属
4.ナシ属等がある。
バラ科サクラ属は大きく4つに分かれ。
①サクラ亜族
②ウワミズザクラ亜族
③バクチノキ亜族
④モモ亜族 桃やアーモンド
⑤スモモ亜族 梅、アンズ、スモモ
③バクチノキ(博打の木)という名前は
樹皮が松の木のように剥がれ、
一部の樹皮が剥がれている様子を
博打で負けて衣装を剥がされた時の姿に
似ていると言うので付けられた。
秋にイヌザクラの花に似た白い花が咲く
樹皮は咳止め、鎮静剤の薬になる。
バクチノキの画像は下記のアドレスを
クリックするとご覧になることが出来ます。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/bakutinoki.html
①サクラ亜族は4つに分かれ。
1、サクラ節 山桜と里桜
2、ユスラウメ節 中国から渡ってきた。
3、セイヨウミザクラ節 明治時代に西洋から
4、ミヤマザクラ節 高地に咲く桜
ユスラウメ(ゆすら梅)の画像は下記のアドレス
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp//BotanicalGarden/HTMLs/yusuraume.html
日本の桜は大きく二つ、山桜と里桜に分れる
1、山桜(野生種、自生種)
約12種類
もともと日本の山野に自生していた桜
名前の語尾に山桜、豆桜と桜が付く
2、里桜(栽培品種、園芸品種)
人間が作り出し、栽培している桜
250品種以上ある。
名前の語尾に染井吉野、御衣黄と桜がつかない
八重桜、彼岸桜と例外はある。
日本に自生する原種12種類の桜について、
1、寒緋桜 (カンヒザクラ)
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/data/kanhizakura.htm
中国や台湾の桜、石垣島に自生する
早春の寒い頃から開花する
花の色は濃紅紫色、花弁は5個
花は平開せず鐘形に下垂する。
花びらがくっいたまま落花
最近、東京でも咲き、人気がある
別名 緋寒桜(ヒカンザクラ)
学名はcampanulata「鐘型の」
2、江戸彼岸桜(エドヒガンザクラ)
http://hccweb5.bai.ne.jp/nishicerasus/spring/edohigan.html
山地に生え高さ20m以上の高木になる。
花はやや小型で花弁は5個
花色は紅色から白まで変異が大きい
東北地方では花の色が濃く、
生息地が南下すると白くなる傾向
若木は花の色が濃く、老木は白くなる
しだれ桜はエドヒガンザクラの変種
花は彼岸の頃、咲き、性質が強く、長寿なので
各地に巨木、名木で残り、天然記念物も多い
花柄が膨らみ、蕾の時、ひょうたん型なので
「ひょうたん桜」とも呼ばれる
開花時、葉が出ないため「姥桜」とも言われる。
3、山桜 (ヤマザクラ)
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/data/yamazakura.htm
日本の野生桜の代表、山地に広く自生
高さ20m以上の大木も各地で見られる
花は直径3cm、色は淡紅色を含む白色
褐色の新芽が開花と同時に芽吹く、
花よりも葉が先に出ているので、
出っ歯の人を山桜という。
4、大島桜 (オオシマザクラ)
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/oosimazakura.html
伊豆地方に自生する桜、緑色の葉とともに咲く
花色は白色で直径4cmと大型、芳香がある。
葉を塩漬けにして桜餅を包むのに使われる
染井吉野を始め、里桜の母種になっている
丈夫で成長が早く、他の桜の接木の台木となる
薪を作るために植えられ「焚き木桜」ともいう
5、大山桜 (オオヤマザクラ)
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/data/ooyamazakura.htm
普通の山桜に比べて葉や花が大きい
寒地の山地の桜で高さが15mになる。
花芽は寒地で生育するために粘性を持つ、
花は大型で、花弁は5個
花の色は紅紫色で濃く、別名 紅山桜
北海道に多いので、蝦夷山桜とも言う。
6、霞桜 (カスミザクラ)
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/data/kasumizakura.htm
山地に多く自生する
高さ25mになる木もある
花は葉と同時に白色から淡紅色
山桜に似ているが花期は遅い
「ケヤマザクラ」は近似種?
7、豆桜 (マメザクラ)
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/data/mamezakura.htm
落葉の小高木、
花は小型で白色又は淡紅色
挿し木でも簡単に育つため
桜の盆栽は豆桜系が多い
富士箱根に多いので別名が「富士桜」
8、高根桜 (タカネザクラ)
http://www22.ocn.ne.jp/~tamukai/takazaku.htm
夏に咲く高山の桜
日本の桜の中で最も標高の高い所で咲く桜
高山は強風のため、背が低く、幹は太い
花が咲く頃、葉も同時に出てくる
花は淡いピンク色、
別名 ミネザクラ
9.丁子桜 (チョウジザクラ)
http://www.genetics.or.jp/sakura/PCD/PCD0338/pages/10.html
毛深くて花は丁子そのまま
落葉小低木、アジサイのように根元から幹を出す
花は沈丁花のように長い筒型で白色、
花の芯部が淡紅色で別名が「メジロザクラ」
10. 深山桜 (ミヤマザクラ)
http://www.genetics.or.jp/sakura/PCD/PCD0338/pages/64.html
深山で葉が伸びてから花が咲く
高さ15m位になる木もある。
花期は5月下旬から6月 花は白く、小型
4~7花が寄り添い上向きに咲く
深山桜の材は堅いので家具や運動用具の材料になる
番外1.山桜の 稚木の桜 (ワカキノサクラ)
http://hccweb5.bai.ne.jp/nishicerasus/spring/wakaki.html
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落葉低木、樹高は2~4m
花序は散形状で2~3花からなり
白色で基部がごく僅か淡紅紫色を帯びる
「稚木の桜」は、他の桜と性質が違うという。
http://www.jjbot.com/Japanese/Vol.76/76-6.html
番外2、サクラ属②
ウワミズザクラ亜族の犬桜 (イヌザクラ)
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/inuzakura.html
花が「猫じゃらし」のような形をした桜
占いに使われ、よく神社に植えてある。
高さは10mから15mになる。
4月から5月に咲き、
花色は白く 別名シロザクラ
同じ「江戸彼岸桜」でも各地に残っている古木は
野生の桜10種が自然交配を重ね、
各地域の生育環境にあわせて
微妙に違う江戸彼岸桜になっている。
日本の桜は一本一本がそれぞれ
個性豊かな雑種なのである。
この事は日本の野生のすみれにも言える。
日本のすみれは基本種が約60種あり、
その地方的な変化や交雑種を数えると
約300種以上になるという、
日本は江戸時代までそれぞれの地方の
文化を尊重した多様化した社会だった。
それが明治の欧米化近代化が進み
日本の桜の8割は「染井吉野」という
画一的な社会になってしまった。
桜の種類についてのお薦めHP図鑑
このはなさくや図鑑~西宮の桜~
http://hccweb5.bai.ne.jp/nishicerasus/index.html
財団法人 日本花の会 桜図鑑
http://www.hananokai.or.jp/zukan/zukan.htm
群馬大学青木先生の「 植物園へようこそ!」
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/BotanicalGarden-F.html
三島市の財団法人遺伝学普及会
故竹中要博士 遺伝研の桜
http://www.genetics.or.jp/Sakura/index.html
石川県林業試験場 さくら品種図鑑
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/index.htm
八王子市 多摩森林科学園ホームページ
http://www.ffpri-tmk.affrc.go.jp/
桜図鑑 http://www.mmbc.jp/mmbc/sakura/zukan/01.html
埼玉県新座市 跡見学園女子大学のHP