夜、自宅に帰ってくると
コンクリートの塀に
何やら小さな物体がくっついているのを発見
なんだこれ?
近づいてみると
蝉の抜け殻
それはよくある
今年もその季節なのだ と
しかし
その抜け殻に
くっつくように
蝉 ご本人もいた!
よく見ると
脚先はまだ殻から出きれていない
つまり
脱皮?
真っ最中 まもなく完全に出てくる
そんな状態の蝉だったのである
もう完全な蝉の姿
だけど 羽色は透明で
身体全体の色もうすい
だから 茶色い殻の方が目立って
本人の存在に気づかなかったんだ
目は黒々とすでにはっきり
パチクリ している
ゆっくりゆっくり
出てこようとしている
たった独りで
うわぁ
思わず声を上げる
めっちゃ 感動
まさに この世に 生れ出ようとしている
瞬間に出会った
都会に住んでいるため
生まれて初めての遭遇
まるでNHKワイルドライフに出てくるかのような光景だ
自然界の 命の営み
フラッシュで驚かせてはいけないから
写真はない
ようこそ地球へ
短い命
しっかり地球を
謳歌するんだよ
(地球に存在している歴史からみれば
彼らの方が人間より先輩なのだから
こんな言い方はえらそうなんだけど)
そう話しかけて
自宅に入った
~・~・~・
翌朝、 蝉の鳴き声で
目が覚めた
どこかまだぎこちない
あの 蝉だろうか・・・
だったらさらに 感動だ