2000年の7月に北海道礼文島へ行った。 稚内で2泊し、中日に日帰りで。
バスや徒歩で島のあちこちを巡った。 少し時期が遅かったのか、 お目にかかりたかったレブンアツモリソウには出会えなかった。
夕刻、 稚内へ戻る船に乗る前、 現地のバスツアーに参加する。
ツアー中、 どこだったかある場所でバスは停まり、 しばらく自由にどうぞ~タイムとなった。 観光客用っぽいお店が数軒あり、 みんなそのお店に入って行く。
その内の1軒で魚の串焼きを買い、 他の乗客とは群れをなさずお店とは逆方向の、 目の前に広がる海辺へ行って座り込み、 波の音を聴きながら一人串焼きを食べていた。 夕暮れ時で、 空の色も確かオレンジに近づいていた記憶がある。 礼文の海と空。
しばらくすると、 右の方から男性の声がした。
「おいしいかぁ~?」
誰もいないと思っていたのでビクッとしたが、 警戒心はすぐに消える。 漁師さんらしきおじいさんだった。 網の作業をしながらこちらを見てる。
「はーい。 おいしいです!」
会話はこれで終わり。 無理に続けたってうそくさくなるだけだ。
しばらくすると、 おじいさんが隣にやって来た。
「これ、 メノウ石。 この辺の浜にはたくさん転がってる。 磨いたらきれいになる。 買ったら結構いい値段だよ。 持っていき」
「ありがとうございます」
「ああ。」
おじいさんは作業に戻り、 私は串焼きを再びほおばる。
先ほどと同じ離れた距離に戻ったが、 会話を交わした分 どこか“つながり” が芽生えた感じ。
その後集合時間があっけなく訪れ、 すぐにバスに乗り込んだ。
たった10分ほどの これだけのできごとだったけど、 今でも思い出すだけで心がまんたんになる、 お金では買えない宝物のような思い出。 一人ひねくれた行動をしてよかった。 商業主義には目もくれず、 純粋に礼文の自然に浸ろうとした姿勢へのご褒美かのような出来事。 あのおじいさん、 今でもお元気かな・・ そうだといいな。
バスや徒歩で島のあちこちを巡った。 少し時期が遅かったのか、 お目にかかりたかったレブンアツモリソウには出会えなかった。
夕刻、 稚内へ戻る船に乗る前、 現地のバスツアーに参加する。
ツアー中、 どこだったかある場所でバスは停まり、 しばらく自由にどうぞ~タイムとなった。 観光客用っぽいお店が数軒あり、 みんなそのお店に入って行く。
その内の1軒で魚の串焼きを買い、 他の乗客とは群れをなさずお店とは逆方向の、 目の前に広がる海辺へ行って座り込み、 波の音を聴きながら一人串焼きを食べていた。 夕暮れ時で、 空の色も確かオレンジに近づいていた記憶がある。 礼文の海と空。
しばらくすると、 右の方から男性の声がした。
「おいしいかぁ~?」
誰もいないと思っていたのでビクッとしたが、 警戒心はすぐに消える。 漁師さんらしきおじいさんだった。 網の作業をしながらこちらを見てる。
「はーい。 おいしいです!」
会話はこれで終わり。 無理に続けたってうそくさくなるだけだ。
しばらくすると、 おじいさんが隣にやって来た。
「これ、 メノウ石。 この辺の浜にはたくさん転がってる。 磨いたらきれいになる。 買ったら結構いい値段だよ。 持っていき」
「ありがとうございます」
「ああ。」
おじいさんは作業に戻り、 私は串焼きを再びほおばる。
先ほどと同じ離れた距離に戻ったが、 会話を交わした分 どこか“つながり” が芽生えた感じ。
その後集合時間があっけなく訪れ、 すぐにバスに乗り込んだ。
たった10分ほどの これだけのできごとだったけど、 今でも思い出すだけで心がまんたんになる、 お金では買えない宝物のような思い出。 一人ひねくれた行動をしてよかった。 商業主義には目もくれず、 純粋に礼文の自然に浸ろうとした姿勢へのご褒美かのような出来事。 あのおじいさん、 今でもお元気かな・・ そうだといいな。