今年もいよいよ押し迫ってきましたね。
寝つきが悪く、ベッドに入ると相変わらずアンデルセンをひもときます。
何しろ10巻もありますので。
翻訳がとても美しい言葉で書かれていて、仏教思想との共通点があり、人間の
業について昔も今も変わりのないことを教えてくれます。
とにかく、物みな全て良く喋るのです。
瓶の首から、折れた針一本にも心が宿り、その生を良くも悪くも全うして
私たちに人生の苦さ、美しさの様々な有り様を教えてくれます。
今の季節にぴったりのモミの木のお話はどうでしょう。
町の外の森の中に、それは可愛らしいモミの木が一本立っていました、と始まります。
小さなモミの木はただもう大きくなって、広い世界を見たくて仕方がありません。
空飛ぶ鳥に見たことのない海や広い世界のことを尋ねます。
暖かい太陽の輝きや澄んだ空気、流れる雲を見ても少しも楽しくありません。
『お前の若さを楽しむが良いよ、お前の若々しい成長を、お前の中にある若い命を楽しみなさい!』というお日様の言葉の意味も分かりません。
早く大きくなって年をとることほど楽しいことはないと考えました。
大きくなって切り倒され、外の世界に運び出されていく木々が羨ましくてなりません。
やがて小さかったモミの木も大きくなって、枝を茂らせたまま斧で切り倒されてしまいます。その痛みに耐えて町に運ばれ、大きな屋敷のリビングに立てられます。
てっぺんに大きな星を飾られ、赤や青のろうそく、キャンデイやリンゴ、クルミが本物のように飾りつけられ立派なChristmasツリーになりました。
子供達も大勢やってきてそれはそれは賑やかです。
モミの木ははじめわけがわからずボーとしていました。自分もその仲間に入れてもらい、春も夏もそんな日が続くのかと期待しましたが、飾り物は瞬く間にもぎ取られ、翌朝には屋根裏部屋に放り込まれ、唯一尋ねてくれたネズミも話題が尽きて来なくなります。
一人になった時、過ぎた過去を振り返りあの頃が一番楽しかったのだと悟ります。やがて春になって花咲き乱れる庭に引き出され、さあ、今度は本当に生きるんだ!と枝を広げようとしますが、すでに枝はカサカサに干からびて黄色くなっていました。
あんなに楽しんでくれた子供に靴で踏みつけられて、枝がぼきぼきと鳴りました。
こんなことならまだあの屋根裏部屋の一人の方が良かったと思いました。
『おしまいだ、おしまいだ、楽しめる時に楽しんでおけば良かった。』と哀れなモミの木は言いました。そこへ下男がやってきてモミの木を小さく割って釜で燃やしてしまいます。
パチパチという炎の燃える音はモミの木の深いため息。森の中の夏の日のことや星のキラキラ輝く冬の夜、Christmasイブの楽しかったことを思いだしています。
一番小さい子が胸につけた金の星はモミの木が一番幸せだった時につけていたものです。
とにかく、とにかく、今を楽しみましょう!
寝つきが悪く、ベッドに入ると相変わらずアンデルセンをひもときます。
何しろ10巻もありますので。
翻訳がとても美しい言葉で書かれていて、仏教思想との共通点があり、人間の
業について昔も今も変わりのないことを教えてくれます。
とにかく、物みな全て良く喋るのです。
瓶の首から、折れた針一本にも心が宿り、その生を良くも悪くも全うして
私たちに人生の苦さ、美しさの様々な有り様を教えてくれます。
今の季節にぴったりのモミの木のお話はどうでしょう。
町の外の森の中に、それは可愛らしいモミの木が一本立っていました、と始まります。
小さなモミの木はただもう大きくなって、広い世界を見たくて仕方がありません。
空飛ぶ鳥に見たことのない海や広い世界のことを尋ねます。
暖かい太陽の輝きや澄んだ空気、流れる雲を見ても少しも楽しくありません。
『お前の若さを楽しむが良いよ、お前の若々しい成長を、お前の中にある若い命を楽しみなさい!』というお日様の言葉の意味も分かりません。
早く大きくなって年をとることほど楽しいことはないと考えました。
大きくなって切り倒され、外の世界に運び出されていく木々が羨ましくてなりません。
やがて小さかったモミの木も大きくなって、枝を茂らせたまま斧で切り倒されてしまいます。その痛みに耐えて町に運ばれ、大きな屋敷のリビングに立てられます。
てっぺんに大きな星を飾られ、赤や青のろうそく、キャンデイやリンゴ、クルミが本物のように飾りつけられ立派なChristmasツリーになりました。
子供達も大勢やってきてそれはそれは賑やかです。
モミの木ははじめわけがわからずボーとしていました。自分もその仲間に入れてもらい、春も夏もそんな日が続くのかと期待しましたが、飾り物は瞬く間にもぎ取られ、翌朝には屋根裏部屋に放り込まれ、唯一尋ねてくれたネズミも話題が尽きて来なくなります。
一人になった時、過ぎた過去を振り返りあの頃が一番楽しかったのだと悟ります。やがて春になって花咲き乱れる庭に引き出され、さあ、今度は本当に生きるんだ!と枝を広げようとしますが、すでに枝はカサカサに干からびて黄色くなっていました。
あんなに楽しんでくれた子供に靴で踏みつけられて、枝がぼきぼきと鳴りました。
こんなことならまだあの屋根裏部屋の一人の方が良かったと思いました。
『おしまいだ、おしまいだ、楽しめる時に楽しんでおけば良かった。』と哀れなモミの木は言いました。そこへ下男がやってきてモミの木を小さく割って釜で燃やしてしまいます。
パチパチという炎の燃える音はモミの木の深いため息。森の中の夏の日のことや星のキラキラ輝く冬の夜、Christmasイブの楽しかったことを思いだしています。
一番小さい子が胸につけた金の星はモミの木が一番幸せだった時につけていたものです。
とにかく、とにかく、今を楽しみましょう!