水玉模様のミケ猫「チロ」

残っている写真はたったこれだけ。

昨日の朝早く、車にひかれて死んじゃった。

まだたった1年しか生きてないのに。

 

警戒心むき出しでなかなか近づいてくれなかったけど、

最近ようやく半径2メートルくらいは平気になってきたところだった。

 

触れそうで触れない距離から「どうしよう、甘えてみようかな」って

考えてくれてたのかな。

 

きっともうすぐ触れさせてくれるって思って、その日が来るのを

本当に楽しみにしてた。

私は思っていたよりもずっとお前のことが大好きだったみたい。

 

初めて撫でたお前は硬くて冷たかった。

あったかくてふわふわのチロに触ってみたかった。

あんなに可愛かったお顔の半分は酷いことになってた。

 

チロが見せてくれて、教えてくれたことを私は忘れない。

「早く他のみんなを安全な所に連れて行ってあげて」

「グズグズしてたら、また不幸に会う子がでるよ」って。

 

野良猫の避妊をすべて済ませて一安心してる場合じゃなかった。

その安全をいち早く確保するためにも、気を抜かずに頑張るべきだった。

それをチロが教えてくれた。

あの可愛い体を犠牲にして。

 

きっと神様が私たちに何かを伝えるために遣わした天使だったのかな。

チロは野良猫なのに汚れもなくとても綺麗で美しい猫だった。

そして神様との約束の日の昨日、役目を果たして帰って行ったんだろうか。

なんでその犠牲がよりにもよってチロなのか?

いや、チロだからこそ選ばれてしまったのか。

まだ幼くてかわいい、可愛い猫がこんな悲惨な最期を迎える現実を

見せつけられたショックはとてつもなく大きい。

ニュースで4月19日は「飼育の日」だと言っていた。

 

チロの犠牲を胸に、出来る限りのことをやっていくしかない。

めそめそしている暇はない。

 

 

 

 

 

 

 

 


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