法治国家。 | 大森華恵 オフィシャルブログ powered by ameba

法治国家。

日テレの深夜に
「危険運転致死傷罪」
に関するドキュメンタリー番組が放送されていた。

被害者が 死に至る事故でも故意か過失かで
罪の重さが大きく変わる。


今回の番組では
危険運転により家族を亡くされたご遺族の苦悩の日々や
法律家のジレンマを取り上げていた。



しかし交通事故は、
悪質な運転時に限って発生するものではない。

高速道路に徒歩や自転車で侵入した事による事故死、
一般道の真ん中で寝ていた事による事故死、
横断歩道ではないところを無理に横断した事による事故死など、
車側が全面的に悪い訳ではないが、
運転手がほぼ逮捕される現実を考えた時、
果たして被害者はどちらか…と思ってしまう。

運転手は
人を殺めたその一瞬にして
刑罰は元より、
償い切れない精神的苦痛により
一生を棒に振るかもしれない。


細心の注意を払った安全運転中でも、
防ぎようのない交通事故を例えば自分の家族が起こしたとしたら、
私はどういう感情を抱くだろう。


被害者遺族の思いと
加害者家族の思い
そして
裁判に関わる法律家の思い。

とても難しい。


なお番組では
法の下の平等とはいえ、
その「法」が実に曖昧な表現である事が、
関わる人達を更に苦しめている事も取り上げていた。