可愛い女の子が怖い No.591 ヴァンス・ジョイ(Vance Joy)  | NMC - Music Recommendation and Discovery. Plus, more music from New Names.

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New Blood – No.591 ヴァンス・ジョイ(Vance Joy)

ヴァンス・ジョイこと、本名、ジェイムス・キーオ(James Keogh)はオーストラリア・メルボルン生まれ現在25歳のシンガーソングライターである。

2013年3月にオーストラリアでリリースされた5曲入りデビューEP『God Loves You When You're Dancing』からのシングル”Riptide”が、ARIA(オーストラリアレコード産業協会)認定のトリプル・プラチナの大ヒットとなる。

オーストラリアのトップバンドのひとつで2010年に解散した5人組オルタナティヴ・ロック・バンド、パウダーフィンガー(Powderfinger)のフロントマンとして知られるバーナード・ファニング(Bernard Fanning)の2013年7月に開催されたオーストラリア・ツアーのサポートアクトを務める。9月にはイギリスのシンガーソングライター、トム・オデール(Tom Odell)のアメリカ・ツアーをサポート。

ロード(Lorde)のヒットを牽引したと言われるオーストラリアの人気ラジオ局トリプルJの「Triple J Hottest 100 - 2013」ではロードを抑えて堂々の1位を獲得。

ここイギリスにおいては、”Riptide”が全英公式シングル・チャートでピーク時(2014年1月18日)10位、現在も62位、21週に渡りランクインしている。

1986年アメリカ・メリーランドで生まれた“Emotional hardcore music”のパイオニアのバンドのひとつとして知られるモス・アイコン(Moss Icon)のヴォーカリストのジョナサン・”ヴァンス”(Jonathan “Vance”)とギタリストのトニー・”ジョイ” (Tonie “Joy”)が元々の由来とされているらしいが、ステージネーム“ヴァンス・ジョイ”は、オーストラリアの小説家のピーター・ケアリー(Peter Carey)の作品『Bliss』のストーリーテラーのキャラクタが直接の由来である。


シニカルなコメディのドタバタ劇によって感傷的な事柄をクールな視点で描いているBliss』は、彼のステージネームの由来となっているだけではなく、彼の楽曲とも通底している

ヴァンス・ジョイがウクレレを弾き歌う”Riptide”は、親しみやすく日当たりの良いポップ・フォークのサウンドだが、「歯医者と暗闇が怖くて、可愛い女の子に話しかけられるのが苦手」と歌われ、「私の喉にシコリができたのは、あなたがいつも間違った歌詞で歌っているから」と繰り返される。女優ミシェル・ファイファー(Michelle Pfeiffer)のような可愛い女の子へのオブセッションがモチーフになっている。

アメリカのレコード会社のアトランティック・レコード(Atlantic Recording Corporation)と長期契約を交わしたと伝えられているヴァンス・ジョイは、オーストラリアンフットボール(いわゆるオージーボール)のメルボルンの北部のチームであるコーバーグ(Coburg)で2008~2009年の間にプレイし優秀な新人に贈られるプレーヤーズアワードの受賞経験を持ち、また、一時は弁護士を目指していたそうだ。

トム・ペティ(Tom Petty)、ニック・ドレイク(Nick Drake)、ジェフ・バックリィ(Jeff Buckley)を彷彿させる新たなストーリーテラーの出現である。アルバムのリリースに期待させられる。

Riptide”のビデオクリップをチェックしてください。

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Vance Joy - 'Riptide' Official Video