昨日の続きです




彼の様子は、いつも通りでした。


会えたのは20時を過ぎていて、

会社の最寄り駅はもうお店はクローズ直前。

しかも雨でした。



今日は外は寒すぎるし、

このまま帰るでもいいかなと思っていましたが、



彼が、遅くまでやっているお店がある駅にいこうと提案してくれて、

無事、ひろめのボックス席のお店に入ることができました。



少し気まずかったのは、

お店を探すまでの間の距離感で、


いつもなら必ず手を繋ぐ場面で繋がないこと。


雨だったので彼が傘に入れてくれたのですが、

それでも腕を組まないようにして歩きました。


ここで、触れてしまうと、

私の決意がゆらいでしまうので、、



私は仲のいい先輩



そう思い込もうとしていました。

思わず彼の差し出す傘に入ってしまったけど、

あいあい傘は、ぎりぎり許される範囲かなと。




お店でも、

私たちの関係に関する話しはしませんでした。



いつものように楽しい話をしたり、

仕事の話や、それぞれの子供のこととか、


カップルっぽい話と言えば、

そのお店に私達にとって懐かしのお酒があって、

昔よく一緒に行ったお店の話になったくらいかな。



そんなこんなで、

普通に楽しく過ごしました。




そしてお店を出て、、


最大の難関、駅までの道。



私は私の手を握って、

彼と手を繋がないようにしていました。


でも、彼が道路側にいた私を内側に入れてくれて、

ふと手を離したときに、

彼にその手をぎゅっと握られてしまいました。



そして、エスカレーターでも、

顔の位置が近くなったタイミングで、

彼が少し切ない目をして見つめられて、

思わずマスク越しに軽くキスしてしまい、



いくつかミッション失敗してしまいました。



でも、彼は終始優しかったし、

私もこれで十分だなって思えたので、



もう一度、この距離感からやり直してみます。



彼の温度がこのままなら、

今の関係のままでもいい。



女としての悦びが欲しくての復縁ではあったけど、

彼とは、それ無しでも、大事な人として、

繋がっていたいと思います。